2016年 リオデジャネイロ五輪

ついに女子選手から辞退者 南アのペースがジカ熱懸念でリオ五輪欠場

2016/06/30 08:23
リオ五輪辞退を表明したリーアン・ペース(Leon Halip/Getty Images)

女子プロゴルフのリーアン・ペース(南アフリカ)が、ブラジルなどに広がるジカ熱を懸念し8月のリオデジャネイロ五輪への出場を辞退した。米国女子ツアーを主戦場とするゴルファーで、最初に欠場を決めた選手となった。

ペースは29日(水)に声明を発表し「オリンピックの南アフリカ代表になることを非常に楽しみにしていたが、ここ数カ月はジカウイルスに関して注視し、できる限りの情報を集めていた。家族やスタッフたちと意見交換し、ジカウイルスに対する健康面の問題から参加しないことを決めました」とした。既に同国のゴルフ統括団体や、キャプテンを務めるゲーリー・プレーヤーらに意思を伝えたという。

欧州ツアー通算9勝、米ツアーでは2014年「ブルーベイLPGA」で1勝を挙げている35歳。世界ランキングは38位で、現時点で出場枠が2つの南アフリカで1番手のプレーヤーだった。「この決断が非常に難しかったことを皆さんに分かってもらいたい。自分自身の健康と家族の健康を第一に考えている」と周囲に理解を求めた。

蚊が媒体となるジカウイルス感染症は、発熱や頭痛などを発症するほか、妊婦がかかった場合は胎児の小頭症の原因になると言われている。

ゴルフは屋外で長時間の競技となるため、男子ではこの感染症のリスクを考えて欠場する意思を示す選手が相次いでいる。2児の父である世界ランキング1位のジェイソン・デイ(オーストラリア)、婚約者のいる世界ランキング4位のロリー・マキロイ(北アイルランド)らが「家族の健康を最優先に考えたい」として代表入りをキャンセルしたが、女子選手はこれまでに辞退者はいなかった。

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