2016年 ショップライトLPGA

「落ちたわけじゃないし、楽しかった」野村敏京、1打差惜敗に納得

2016/06/06 06:08
終盤、惜しいバーディチャンスもあった野村敏京だったが…

あと1打。今季3勝目には届かなかった野村敏京だったが、「ショップライトLPGAクラシックby Acer」最終日に6バーディ、1ボギーの「66」(パー71)とスコアを伸ばした。通算16アンダーとして、優勝したアンナ・ノルドクビスト(スウェーデン)に次ぐ2位。今季4度目のトップ5フィニッシュで、賞金ランキングでは、首位のアリヤ・ジュタヌガン(タイ)に4万8305ドル(約510万円)差に迫った。

2日目を終えて首位に立ったカリン・イシェール(フランス)を1打差で追い、最終組でティオフした。11番までに4つ伸ばして通算15アンダーとしたが、1組前で回るノルドクビストが、それを上回る勢いでバーディを重ねた。

12番以降は、強く吹き始めた風にも手を焼いた。「(風が)回っていて、アゲンストかフォローか分からなかった」と、パーでしのいだ。最終18番(パー5)、野村とノルドクビストの差は2打。「アンナがバーディを獲っても、パーでもボギーでも、私はイーグルを獲る気持ちだった」と決めていた。

優勝争いの最中も笑顔の多かった野村敏京。「緊張はしなかった」と振り返った

ティショットをフェアウェイに置くと、ピンまでは残り250yd。前組のノルドクビストがパットを沈め、大歓声が沸き起こるのが目に入った。「バーディかなと思った」と野村。実際は3打目でグリーンを外し、アプローチをショートした後の4mのパーパットだったが、それに野村が気付くのは2打目を打ち終えて、グリーン近くまで来たときだった。

野村の第2打は「3Wで低く転がしてグリーン手前まで行こう」としたが、高く出てアゲンストの風に戻され、ピンまで35ydが残った。入れればプレーオフというアプローチは、カップ左2m半につき万事休す。最後のバーディパットを沈めたのは、意地だった。

「楽しかった。これも経験。今日は5アンダーで回れたけど、アンナ選手が7アンダーで回ってきたのでそれは仕方ない。1位から落ちて2位になったわけじゃないし、私も良いスコアで回ったので、良かったと思う」

次週はメジャーの「KPMG女子PGA選手権」。自身初のメジャータイトル奪取も視野に入れる野村は「タイトなコースは好きだし、楽しみですね」とにっこりと微笑んだ。(ニュージャージー州ギャロウェー/今岡涼太)

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