宮里藍 想定外のエネルギー切れも「いい感じの疲労」
米国女子ツアーの今季開幕戦「コーツゴルフ選手権 by R+L Carriers」の3日目。早朝に7番から再開した第1ラウンドの残り3ホールで1つ落とし、通算1アンダーの24位タイで決勝ラウンドに進んだ宮里藍は、第3ラウンドを1バーディ、2ボギーの「73」でホールアウト。通算イーブンパーの35位タイで明日の最終日を迎える。
後半はショットが左に偏るミスが目立ち、スコアメイクに苦しんだ。「今日は長い1日だったので、後半になって珍しくエネルギー切れしているのを感じ、下半身が動かなくなった。フィジカルではなく、思っている以上にメンタルから来ている感じ」。
今シーズンの課題とするグリーン上は、今週の自己ワーストとなる33パット。しかし、今週は何回も口にしている通り、今はまだ結果を求めてはいない。だから「ストレスもまったく感じない」。
メンタルによる疲労は、また別のところから来るものだ。「この3日間、すごく集中してやっているので、自分が思っている以上にメンタルの疲れがあるんだと思う」。
昨年と今年。同じパッティングからくる疲労にしても、「ちょっと違う種類の疲れ」と宮里は言う。「調子が悪いときって、そんなに疲れないんです。調子が良いと緊張感を保ちながらの毎ホールになるし、消費するエネルギーも大きい。体に及ぼす影響は、ずっとずっと大きいんです」。
「去年は、どちらかというとラクな方向に行っていた。“もう入らないからいいや”って、あきらめる方向にエネルギーを使っていた感じ」。エネルギー消費に向かうベクトルの向き。これも、宮里が実感する昨年からの違いなのだろう。
「これだけ一生懸命に頑張って、(予選通過という)結果にもつながっている。達成感もあり、いい感じの疲労。明日もまた、気持ち良くラウンドできれば」。最終日も、心地良い疲労に浸って終わりたい。(フロリダ州オカラ/塚田達也)