2014年 クラフトナビスコ選手権

64位で予選突破の宮里藍 “過去の経験”が生きた?

2014/04/05 11:28
予選突破に向けて集中力を高めてプレーし続けた宮里藍

米国女子ツアーの今季メジャー初戦「クラフトナビスコ選手権」の2日目、5オーバーの82位タイで出た宮里藍は3バーディ2ボギーとスコアを1つ伸ばして通算4オーバー64位タイに浮上。バーディとボギーが交互となったスコアをバーディで終え、なんとか予選通過を果たした。

今年で10年連続10度目の出場となる宮里は、初日のラウンド後に「ピンポジションが過去にない設定で戸惑った」と話していたが、この日は過去の経験が宮里の精神状態を支えた。

12時50分と遅めのスタートで1番から出ると、2番パー5でバーディを先行。5番パー3でボギーをたたいたが、その後は6ホールパーを継続。12番でバーディを奪い、13番はボギー、さらに14番パー3でカラーから7ヤードをチップインして一進一退の末に4オーバーまで戻した。この間、予選カットラインは宮里のスコアに合わせるように4オーバーと5オーバーで行き来し、見守るギャラリーをハラハラさせた。

そんな状況を知らない宮里は「自分の中でカットラインは4オーバーまでと決めていたので、ボードも見ませんでしたし、とにかく自分のプレーだけに集中しました」。最終18番で1メートルのパーパットを沈めると、さすがに安堵の表情を浮かべた。

「後半に入って風は吹き始めましたが、この風ではスコアを落とす選手は少ないはず。今日のグリーン硬さやピンポジションを考えても5オーバーでは予選通過が無理だと思いました」。宮里は今大会で優勝争いをした経験がない。事実として、むしろ予選カットライン上を渡り歩く経験が多かったことも、この日のラウンドに生かされた格好だ。

ぎりぎりでの予選通過に「このぐらいの緊張感を持ってラウンドした方が、良いゴルフができそうですね。なので、明日からの2日間は気が緩まないように頑張ります」。あくまで前向きに、週末は2007年に記録した15位という自己最高の順位越えに向かって集中力を高める。(カリフォルニア州ランチョミラージュ/本橋英治)

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