今週復帰の宮里藍「ゲーム感覚を取り戻すのが最優先」
アリゾナ州のワイルドファイアGCで14日(木)に開幕する、米国女子ツアー第4戦「RRドネリー LPGA ファウンダーズカップ」に出場する宮里藍。“不運な事故”により、前戦の欠場を余儀なくされたが今週から戦線復帰。「もう大丈夫です。どこも違和感はないです」と、この日18ホールの練習ラウンドを終え、周囲を安心させた。
“不運な事故”とは-。米国女子ツアー「ホンダLPGAタイランド」で自身の今季初戦を終えた宮里は、先月24日(日)、次戦「HSBC女子チャンピオンズ」に出場に向け、シンガポールへ移動するため空港に向かう途中、車5台の玉突き事故に巻き込まれた。その後、現地の病院で診断を受けて軽度のむち打ちと判明、大事をとって「HSBC-」への出場をキャンセルした。
一旦は日本に戻り、精密検査を受けるなど様態が心配されたが、先週の月曜日(4日)に米国に戻ってきたという宮里は、怪我の様子を見ながら、同週水曜日から練習を再開させた。「今は自分のゲーム感覚を取り戻すのが最優先。そのために昨日も18ホールをラウンドして、なるべくプレーを多めにしたいなと。何も考えずにゴルフができて、それが今は純粋にうれしい、楽しくやれています」と表情を緩めた。
2日間の練習ラウンドで得たコースセッティングへの手応えには好感触。「去年はもっとグリーンやフェアウェイが固かったので、セカンドショットでアイアンの距離感を合わせるのが難しかったんですけど、今年はそれほど固くなっておらず、ラフもないので結構スコアが出ると思います」と予測する。一方で「(事故から)そんなに時間は経っていないので大丈夫だと思いますけど、細かいフィーリングのところが早く戻ってくるといいなあという感じです」と、心配の色が完全に消えたわけではない。
しかし気負いや焦りはない。「今週の目標としては優勝争いというよりは、一つ一つ自分の感触を確かめながらやりたいです。去年は成績が良かった(2位タイ)けど、今週はあまりそういうのを求めずにプレーできたらいいですね」と目の前の一打に集中する姿勢は変わらない。宮里にとって、今季仕切り直しの復帰初戦がいよいよスタートする。