2022年 ボランティア・オブ・アメリカクラシック

予約炊飯はしない 米転戦の選手を支える家族の“食”ルール

2022/10/04 11:16
“食”に関する笹生家のこだわりとは

炊飯器を持ち歩く生活も当たり前になった。笹生優花の父・正和さんの朝は米をとぐところからスタートする。

早朝のスタートが多かった今週は、午前5時ごろには宿を出た。目覚ましをかける時間は午前3時半。起床後にご飯を炊いて、朝食とラウンド中に食べるおにぎりを作って出発するのがルーティンだ。

海外での生活中、前日のうちに炊飯タイマーのボタンを押すことはほとんどない。「タイマーだと、ごはんがあんまりおいしくない。米を研いで30分置いてから炊くとおいしいんだよ」と早朝1時間の手間を惜しまないのが笹生家のルールだ。

古江彩佳は、試合前のとんかつがゲン担ぎだ。海外転戦中の宿にキッチンはマスト。練習日に食材を調達して、食事は母・ひとみさんが用意する。米初優勝を挙げた「スコットランド女子オープン」は豚キムチ、サーモンのムニエルといった手料理でわが子を励ました。

“食”のこだわりは家庭によってさまざまだが、どちらも家事をこなしながら、コースに入れば練習日から18ホールついて歩くのは当たり前。毎日1万5000歩を超える距離を歩いて、ロープの外から全力でエールを送っている。

体力勝負の毎日も「楽しいです」とひとみさんは笑った。きょうはどんなメニューで元気づけようか? ドキドキハラハラしながらプレーを見守り、頭の片隅では次の献立を考えている。(テキサス州ザ・コロニー/谷口愛純)

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