古江彩佳は今週も週末へ 迷い断ち切り「バーディは“打てた”ときに」
◇米国女子◇パロスバーデス選手権 presented by バンク・オブ・アメリカ 2日目（29日）◇パロスバーデスGC (カリフォルニア州)◇6450yd（パー71）
厳しいコンディションとはいえ、前半のインコースでは一度もスコアを伸ばせなかった。午後の伸びたポアナ芝、スパイクマークでパットのラインは難解。チャンスをことごとく外した古江彩佳の心境は「なんかもう、『入れたい』という気持ちがなくて」というものに変わっていた。後半3番、心に決めた「打ち切る」覚悟。6mのバーディパットは勢いよく、カップに吸い込まれた。
初日の4アンダー8位の好発進にも、この日は「調子がそこまで良くなかった。中途半端な状態」と苦戦を強いられた。4回バンカーに入れるなど、思うようにボールを運べない。後半2番までに3ボギーをたたいたが、それまでにバンカーセーブが3回あった。
「（グリーンが）遅くなっているのが分かっているのに、信じて打ち切れない、オーバーし過ぎるのが怖い」。終盤7番（パー5）は2オンでのイーグルチャンスから3パット。ファーストパットを「最後の（カップ前の）ダウンヒルを意識しすぎた」と1.5mショートさせた。
続く8番では、フェアウェイからの2打目をグリーン手前にこぼしてボギー。クラブ選択の判断は間違っていなかったが、「迷いながらルーティンに入った。（ピンの）奥に行き過ぎるのが（頭に）見えていてショートした」と警戒心が強くなっていた。
だからこそ、最終9番、6mを沈めたバーディが週末への力になる。「しっかり打てた。バーディが獲れるのは、打てた時だと毎回感じさせられる」と再認識。「73」とスコアを落としたが、2オーバー18位で3人の日本勢で唯一、決勝ラウンド進出を決めた。
ルーキーイヤーにもかかわらず、今季8試合全てで予選を通過する安定感。「たまたまです」と照れ笑いした。「あしたはあしたで。風がどうなるか分からないけれど、ジャッジしていきたい」。全てのショット、パットに自信を込めてホールを進めていく。（カリフォルニア州パロスバーデス・エステーツ／桂川洋一）