「ディズニー」が米挑戦の楽しみ 古江彩佳8日間オーバーパーなし
◇米国女子◇Qシリーズ(2週目) 最終日(12日)◇ハイランドオークス (アラバマ州)◇6677yd(パー72)
「一年前は想像もしていなかった」米ツアー挑戦が現実のものとなりそうだ。古江彩佳が思い描いていたプロゴルファーとしてのキャリアは「日本で長く頑張ること。タイミングがあれば(海外で)というイメージ」。子どものころは宮里藍さんらが米ツアーで活躍していたが、憧れの選手を日本のトーナメントでなかなか見られないことが、少しだけ寂しかったからだ。
「自分みたいな、そういう(日本で活躍する姿を直接見たい)ジュニアの子たちもいるかもしれないと思って、日本で長くやるのもありかなと思っていた」。それでも世界ランキング上位の資格で最終予選会から出場できること、国内ツアーの全日程を終えてからでも間に合うことなど条件が重なり、急きょチャレンジを決めた。
終わってみれば8日間で一度もオーバーパーをたたくことなく、通算18アンダー7位。この日も4番(パー3)でティショットを1.5mに絡めてバーディを先行させると、後半にも2バーディを追加。ボギーは3パットを喫した17番(パー3)だけだった。「ひとつの試合と考えると、上位で終わるのはすごく大事。ショットはそこそこ良い状態ではあるので、これを続けられたら一番。あとはパターがその日入ってくれるかどうか。練習しながら、感覚をつかんでいけたら」。今年に入って初めてプレーした米国のコースでも戦える手応えを得た。
安定感抜群のプレーを披露する21歳だが、素顔は等身大。米国での一番の楽しみはフロリダ州とカリフォルニア州にあるディズニーワールドを訪れることだとか。異国の地での戦いへ「新しいことが経験できるのは楽しみではあるので、そこは期待したい」とワクワク感も隠さない。
最終戦まで賞金女王争いを演じた国内ツアーでは年間最優秀選手(MVP)となるメルセデス・ランキング1位に輝き、米ツアー切符をつかんだ2021年。この予選会も含めれば、14週続けてトーナメントに出続けた。
「すごくいい経験がたくさんできた。日本の年間タイトルもひとつ獲れたので、そこは自分にとって大きいこと。85点、90点くらいはあげてもいいのかな」。充実感を胸に帰国の途に就く。(アラバマ州ドーサン/亀山泰宏)