2021年 ショップライトLPGA

愛息と毎日テレビ電話 横峯さくら夫妻は寂しさ抱え渡米

2021/10/01 07:34
横峯さくらは産後8カ月で米ツアーにカムバック

◇米国女子◇ショップライトLPGAクラシックby Acer 事前情報(30日)◇シービュー・ア・ドルチェホテル (ニュージャージー州)◇6190yd(パー71)

寂しさで胸が引き裂かれそうだったのは、もうすぐ8カ月の息子よりもママの方だったかもしれない。横峯さくらは2月に第1子出産後、初めて米女子ツアーを戦う。5月に日本ツアーで復帰し5試合に出場。2週前の「住友生命Vitality 東海クラシック」を終え、愛息を日本に置いて渡米した。

米ツアーでのプレーは昨年2月の「ISPS HANDA オーストラリア女子」以来、約1年8カ月ぶり。久々の主戦場で顔なじみの選手たちに「おかえり」と声をかけられながら、「日本もそうですけど、入れ替わりが激しくて、半分くらいは知らない選手。『あ、たぶん年下だろうなあ』なんて思ったり(笑)」と時の流れの速さを感じてやまない。同じ期間に妊娠、出産。自身の変化を思えばなおさらだ。

産休後、残されたシード権は2022年に発効される。今週と次週「ファウンダーズカップ」との2連戦は勝負のシーズンに向けた“トライアル”としての意味がある。「(長男を)本当に連れてきたいと思っていたんですけど、新型コロナウイルスにかかるリスクを考えた。寂しい、すごく寂しい…」と泣く泣くキャディの夫・森川陽太郎さんと渡米。親類に預けた愛息との毎日のテレビ電話は精神衛生上、欠かせない。

復帰戦となる大会は、2018年に米国でのキャリア最高位である2位に入ったゲーム。最終日に「61」をマークした相性がある。日本では直近3試合で予選を通過しており、「とりあえず3日間できるように頑張りたい」と同じ目標を掲げた。

心細い思いをしてまで海を渡ってきたのは、「『強いママでいたい』という気持ちでやっている」から。息子もいずれ母の仕事が分かるときがくる。「やっぱり優勝している姿、いい成績を残している姿を見せたい。『ママの背中で』じゃないですけど、そういう形で見せられればうれしいなと思って夫と頑張っているところです」と、今よりももっと先を見据えている。(ニュージャージー州ギャロウェイ/桂川洋一)

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