2021年 ANAインスピレーション

感覚か第三者の目か 畑岡奈紗のスイング問答

2021/04/05 08:34
今季メジャー初戦の4日間も、開幕から続くショットの悩みと向き合い続けた

◇米国女子メジャー◇ANAインスピレーション 最終日(4日)◇ミッションヒルズCC(カリフォルニア州)◇6763yd(パー72)

畑岡奈紗は3バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「74」で回り、通算4オーバー。開幕からなかなか上向いてくれないショットで苦しみ、前回7位に入ったメジャーで日本のエースとして力を発揮しきれずに終えた。

2番(パー5)では1Wショットから納得のつなぎで2オンに成功し、バーディを先行させたが、その後が続かなかった。「切り返しのタイミングが合っていない。逆球が出たり、それが大きいミスにつながった。いまはつま先下がりのライが一番打ちづらい。フラットなライでも(納得する球が)打てていないので、傾斜に行くと、余計イメージが湧かない」と振り返った。

これまで特定のコーチに頼ることなく積み上げた米ツアー3勝。「どういう感覚で打っていて、どういうときは調子いいとか、言葉で人に伝えるのが難しい。自分が一番分かっているとは思うんですけど、たまには外から客観的に見てくれる人が必要なのかなって思ったりします」と扉を閉ざしているわけではない。

通算4オーバーで終えた畑岡。ハワイで次戦となる

ナショナルチーム時代にお世話になったガレス・ジョーンズ氏とは折に触れてコンタクトを取り、拠点を置くフロリダでは著名なゲーリー・ギルクリスト氏のもとを訪ねてアドバイスをもらったこともある。ただ、基本的なスタンスは一貫している。

ケアをしてくれるトレーナーとのやり取りを手掛かりにポイントを探っていくことも。「スイングコーチだけがヒントを与えてくれるだけじゃなくて、私の場合は(メカニックより)体の使い方で考えていった方が直しやすいのかなと思っています」と話したこともあった。

そういった引き出しを総動員しても、なかなかきっかけを見つけられない現状。日々の精力的なトレーニングも結果につながらず、「『やってる意味は何なんだろう?』って思っちゃうこともあります」と苦笑交じりに漏らす。

14日開幕の「ロッテ選手権」(ハワイ州カポレイGC)に向け、「100に戻せたらベストですけど、焦らずに。もちろん、良くしたいと思ってやっているんですけど、これ以上悪い状態にはしたくないので」と自らに言い聞かせた。(カリフォルニア州ランチョミラージュ/亀山泰宏)

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