2020年 AIG女子オープン(全英女子)

キャディはボーイフレンド 下剋上初V狙うポポフのカギは「忍耐力」

2020/08/23 12:06
キャディは彼氏。ドイツの27歳が大金星へ前進(R&A via Getty Images)

◇メジャー第1戦◇AIG女子オープン(全英女子オープン) 3日目(22日)◇ロイヤルトゥルーンGC(スコットランド)◇6649yd(パー71)

米女子下部のシメトラツアーを主戦場にするドイツの27歳が、今季レギュラーツアー出場2試合目で大金星をつかもうとしている。初日から3日目までただ一人、オーバーパーをたたいていないソフィア・ポポフが、通算4アンダーで後続に3打差をつけ「期待以上の結果」と満足気だ。

米女子ツアー再開戦となった8月「ドライブオン選手権」では、友人のアン・バンダム(オランダ)のキャディを務めた。今大会の出場資格は、その翌週の「マラソンクラシック」で9位タイに入って転がり込んだ。「私にとっては基本的にはボーナスイベント」と言ってはばからない。

実際、メジャー出場を前に、前哨戦の「ASIスコットランド女子オープン」でリンクスを経験する代わりに、アリゾナ州メサで開催されたシメトラツアーの新規大会「ファウンダーズトリビュート・アット・ロングボウ」に出場して2位フィニッシュ。「何人かに『なぜもっと早く行かないのか』と言われたけど、正直言って、今年の私のステータスのためにはシメトラの大会をプレーする必要があるし、大会を逃したくなかった」という。

本人よりもむしろ、大舞台を気にかけたのは、ボーイフレンドでキャディを務める同じドイツのマックス・メレスだったか。今年、米男子ツアー3部に当たるカナダのマッケンジーツアーを主戦場にする予定だったプロゴルファー。今季ツアーは中止となり、厳しい天候が予想されるロイヤルトゥルーンで、彼女がより快適にプレーできるようにと駆け付けた。

新型コロナウイルスによるロックダウン中に身に着けたという「忍耐力」のおかげで、期待値は低く抑えられているという。「でも、朝になって緊張していなければ、それは明らかにウソ。緊張を抑えたいから、お願い、誰もメールしてこないで」とポポフ。

もっとも、コースにはそんな緊張をほぐす彼氏がいる。「通常ならありえないこと。彼が『いいね、きょうはいい天気だね』と言って、気をそらすだけでいい。それも楽しみのひとつ。美しい国とコースを素直に楽しむことができる」とのろけてみせた。

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