<中年たちから羨望のまなざし!! 食べても食べても太れない、ベテラン河井博大の憂鬱>
いよいよ40代に突入した方なら、誰もが抱えるメタボの悩み。食べる量を減らし、慣れない運動で息切れしてなおさら年を痛感してなお、どうにか出張ったお腹をへっこまそうと躍起になる。
そんな“アラフォー”たちの羨望のまなざしを一身に受けたのが、河井博大だ。
先週の「VanaH杯KBCオーガスタ」で打ち明けた。
「食べても食べても太れんのです」。確かにひょろりとした体型は、181センチの長身に対して現在体重70キロ。
肥満度を表すいわゆるBMI値と照らし合わせてみても、明らかにやせ気味だが、昨年の今頃は体重65キロともっとガリガリだった。
というのも真夏のトーナメントで熱中症にかかって体調を崩し、ますます食べられなくなったからだ。
「あのときは本当にしんどかった」と、悪夢を思い返すにつけても、今年は用心に用心を重ねている。
キャディの松村卓さんの気遣いは本人以上で、たださえ重たいキャディバッグに様々な熱中症グッズを詰め込んで、歩いてくれる。
よく言われることだが、熱中症には「水ばっかりではいけない」。塩分と糖分をバランスよく摂るといいらしい、と河井は言う。「たとえば塩キャンディを食べたあとに、缶コーヒーを飲む、とか」。
炎天下のラウンドで、甘い砂糖入りの飲料は、話だけ聞くとぬるくなって「勘弁」と思うが、河井に言わせればこれが意外と「イケる」らしい。
「ぐっと元気が出ますよ。あとクエン酸飲料とアミノ酸飲料を交互に飲んだり、もうほんとうにキャディがよくしてくれるんです」。
ここまでされて、また倒れたら男がすたる。
「今年は絶対に倒れられない」と気合いも入る。
生まれてからこの方、体重が「73キロを超えたことがない」という河井に報道陣は、みな自分の腹を見下ろして、気まずい表情・・・。「いやいや、太れない人間にはそれなりの悩みがあるんですよ」。ゴルフでパワーをつけるためにも、「理想は体重80キロ」と程遠い数値をかかげて奮闘する河井の生家は焼き肉店。
広島県の実家で「焼き肉あさひ」を営むお母さんにも先日言われたばかりだ。
「肉喰わんと闘争心も出んけんね!!」。
それで近頃は遠征先でもせっせと肉を焼き、パワー注入に余念がない河井のツアー後半戦が楽しみだ。