国内過去2勝の貫禄、ブレンダン・ジョーンズ 「最後まで、負ける気がしなかった」/つるやオープン
毎年1勝以上が目標
1打差首位で迎えた18番。15メートルもの長いバーディパットをOK距離に寄せて、先にホールアウトしていたジョーンズは、その瞬間、思わず「ホ・・・っ」と、息をついていた。ジョーンズに追いつくにはここでバーディが必要な2位の三橋が、グリーン奥からの第3打を大きくショート。プレーオフの可能性が、なくなった。
「なんだか、肩の荷が下りた感じ。毎年1勝以上を目標にしていますが、シーズンの、早い時期の勝利は気持ちを楽にしてくれるね!」。キャディのトムさんとニッコリと笑いあい、まだプレー中の三橋を気遣ってグリーンそばで控えめにガッツポーズ(=写真下)。いつも陽気なオージーが、国内通算3勝目を手に入れた。
最終日は1打差の2位からのスタート。10番で逆転に成功し、一時は3打差つけたものの、難易度1位の「恐怖の14番(笑)」で、ティショットを右の林に打ち込んだ。
今週は長尺パターが好調だった
もともと、ドローヒッターのジョーンズにとって、右にOBゾーンが横たわるこの14番は「夢にまで出てきそうなくらい」苦手なホールだ。林の中からの第2打は出すだけとなり、結局ダブルボギー。差は、あっという間に1打に縮まった。
しかしそんなピンチの場面も、ジョーンズに動揺はなかった。「なぜか今日は不思議と最後まで、負ける気がしなかったんですよ」。
4年前、故郷オーストラリアのキャンベルにある自宅近くのゴルフショップで手に入れた50インチの長尺パターが今週、絶好調だった。それまでの67ホールで、1度も3パットがなかった。2年前、国内初優勝をあげたフィリップモリスでも、4日間、一度も3パットをしないで勝った。今回の優勝争いが、あのときのゲームパターンと似ていたのだ。
ミスもポジティブに捉えることができた
「僕の場合、パッティングが好調なときは、必ず良い結果が出ているんだ。そういう記憶が残っていたから、ダブルボギーでも、この先、単純なミスさえしなければ、負けるはずはないと、思えたんだと思う。ダブルボギーといっても2位とはまだ1打差あったし、僕にとってチャンスホールの15番と17番のパー5もまだ残ってた。過去の経験から、同じ最終組の2人に比べて、ミスもポジティブに捉えることができたんだと思う」。初優勝がかかった三橋に対し、ジョーンズは過去2勝の貫禄を示した。
トーナメントで起こったルール裁定の実例
<PRGR CUP(関東)編>
「球が地面にくい込んでいる様に見えますが、裁定をしてください?」
1日目、18番(パー5)、セカンド地点の右側ラフで競技委員要請がありました。状況は、ティショットの球が地面にあるピッチマークにくい込んでいる事であった。
ここで問題は、そのピッチマークが自らの球の勢いで地面に作った穴か、他のプレーヤーによって作られた穴(ピッチマーク)であるかであった。立ち会った競技委員は、その球をマークして拾い上げてもらい、自らの球の勢いでできた穴であり、地面にくい込んでいると判断できたので、罰なしにホールに近づかず、球のあった箇所にできるだけ近い所にドロップさせた。
読者の皆さん、規則書の25-2では「芝草の短く刈ってある区域」とあり、フェアウェイの芝の長さかそれより短く刈ってある区域になっておりますが、ジャパンゴルフツアーのローカルルールでその区域をスルーザグリーンとしていますので、今回の様にラフでも球が地面まで達していれば無罰で救済処置となります。もちろん、芝草に深くもぐっているだけでは救済はできません、あくまで地面にくい込んでいるかが判定の基準です。