世界ランキングポイント獲得への“近道”か LIVと中東拠点ツアーが戦略提携を発表
中東と北アフリカを拠点とし、世界ゴルフランキング(OWGR)に加盟するMENAツアーは5日、サウジアラビア政府系資本を背景にした新リーグ「LIVゴルフ」との戦略提携を発表した。これにより、MENAツアーの育成プログラムが強化されるのに加え、今週、タイ・バンコクで行われる「LIV招待」第6戦(10月7日~9日)が2022-23年シーズン開幕戦となり、出場選手にOWGRのポイント獲得資格が与えられるとしている。
LIVゴルフは7月、開催試合がOWGRの対象となるように登録を申請し、OWGRを統括する団体のチェアマン、ピーター・ドーソン氏が「LIVゴルフからランキングシステムへの登録申請を受け取った。今後審査を始める」との声明を発表していた。
また、9月には、OWGRへの加盟を早急に進めるべく「LIVのない世界ランクは不完全で不正確なもの」と、OWGR統括団体宛てにLIVの参加選手50人の署名入りの嘆願書も提出していた。
MENAツアーのコミッショナー、デービッド・スペンサー氏はツアーの公式サイトで「MENAツアーと選手にとって非常にエキサイティングな日です。この提携により、選手たちはより充実したプレーの機会と、より強力な道筋を手に入れることができるようになります。これは、私たちのツアーに参加する多くの若い選手たちの将来にとって素晴らしいニュースです」と声明を出した。
LIVゴルフのCOO(最高執行責任者)を務めるアトゥール・コスラ氏も「若いプレーヤーにもっと機会を与える道を作り、同時に、世界のベストゴルファーを含むランキングをファンに提供できることをうれしく思っています」とコメントした。
アジア初開催となるLIV招待第6戦には、第4戦(ボストン)を制したダスティン・ジョンソンや、第5戦(シカゴ)で優勝した今季「全英オープン」覇者のキャメロン・スミス(オーストラリア)のほか、フィル・ミケルソン、ブルックス・ケプカらが出場予定となっており、日本からは谷原秀人がエントリーしている。
声明では、最終出場選手は金曜日(7日)のプレー開始前に同ツアーからOWGRに提出されるとしたうえで、LIVゴルフの全選手がMENAツアーに参加することになったとしている。