“アリヤ・ジュタヌガン神”降臨 成田美寿々へのお告げ
◇国内女子◇ヤマハレディースオープン葛城 3日目(6日)◇葛城ゴルフ倶楽部山名コース(静岡県)◇6564yd(パー72)
今週自身最少になる29パットでまとめた成田美寿々は、苦手コースを「69」と攻略。喜びを「飛び上がるくらい」と表現した。首位アン・ソンジュ(韓国)と4打差の通算イーブンパー3位タイと今季初優勝へ望みをつないだ。
過去5度の出場で、最高は40位(予選落ち3回)。通算アンダーパー2人のコースは「アプローチがへたで、パーを拾えない。本当に苦手」だ。強風の中、前半1番をチップインパーで耐え、3番(パー5)では下り2.5mをあわせる初バーディ。後半13番からの2連続バーディに加え、ボギーなしに「奇跡。この位置にいるのはありえない」と声は弾んだ。
今季開幕からパットに悩み、前週終了時点で3パット以上が15回。「スタッツを見るたびに終わっていると…」。迷いがピークに達したのは2週間前。神様のような装いをした世界ランキング2位で米女子ツアー10勝のアリヤ・ジュタヌガン(タイ)が、日本語で「これを使いなさい」とパターを手渡してくる、夢を見たという。
ジュタヌガンはマレット型パターに通常よりも長く太い中尺パター用のグリップを装着するスタイルだ。目を覚ました成田は、「これ、お告げだ。アリヤは5回くらい同組になったことあるけど、パットも繊細でうまい。気になるし、(メーカー)担当者さんに聞いてみよう」。
前週「アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI」からジュタヌガン同様に中尺パター用のグリップを入れた。握り方は順手からクロスハンドに変更。ツアー屈指の難グリーンで「今週は3パットが一回もない。徐々にはまってきているのかな」と実を結んだ。
「今週は2パット星人になろうと思っている。バーディチャンスでも2パットで良い」。開幕から日本人5連勝になると14年ぶり。差はあるが、「いきたいですね。頑張ります」と力を込めた。(静岡県袋井市/林洋平)