2016年 ツアー選手権リコーカップ

強風が翻弄 笠りつ子は痛恨の5連続ボギーで最下位発進

2016/11/24 18:00
強風に翻弄され最下位発進となった笠りつ子

◇国内女子◇LPGAツアー選手権リコーカップ 初日(24日)◇宮崎CC(宮崎県)◇6448yd(パー72)

「うまくいかなかった」――その言葉には文字面以上の疲労感がにじんだ。優勝すれば「年間最優秀選手」の可能性がある賞金ランク3位の笠りつ子は、2バーディ9ボギーの7オーバー。出場選手31人中最下位の29位タイで大きく出遅れた。

関東甲信越地方は1962年以来54年ぶりに11月の降雪を観測したが、大会会場の宮崎は気温14度。その代わり、最大瞬間風速13.8 m/sを観測する強風が吹き、やはり荒れ模様だった。最終組のひとつ前から出た笠は、3番でボギーをたたくと7番まで5連続ボギーと止まらなくなった。「ショットも良くなくて、3パットも(18ホールで)3回」と、コースに吹きつける強風に翻弄された。

終盤の16番(パー3)で5mを沈めて、ようやくこの日ひとつ目のバーディ。続く17番でも2連続バーディを決め、辛うじて盛り返した。「ちょっと落ちついてきたけど・・・遅すぎるよ!」と苦笑を浮かべ、自虐的に話すしかない状況だ。持ち前の明るさは失わず「まだあと3日ある、大丈夫、大丈夫」と自らに言い聞かせるように心を落ち着けた。

「『80』打って自己ワーストスコアになるんじゃないかってドキドキしていたけど、ここまで来たら思い切りいきたい」。直近3年では初日トップ10内の上々の位置で滑り出しながら、最終順位では16位(15年)、18位(14年)、22位(13年)と尻すぼみの状況が続いている大会だ。

「このコースに入るまでは(調子が)良いのに、いつも悔しい思いで終わっちゃう」。今年は例年になく、悔しい気持ちを初日に味わった。残り3日間は尻上がりに終わるしかない。(宮崎県宮崎市/糸井順子)

2016年 ツアー選手権リコーカップ