イ・ボミ「9」打の詳細 大叩きで破竹の記録更新は途絶えるか?
国内女子ツアー「大東建託・いい部屋ネットレディス」2日目、今週も順調にスコアを伸ばしていた賞金トップのイ・ボミ(韓国)が、パー5の最終ホールでクアドラプルボギーとなる「9」を叩いて「73」。わずか1ホールで4つスコアを落として通算1アンダーの24位に後退し、今大会で達成可能な数々の新記録に黄色信号が灯った。
17番を終えて3バーディ、ノーボギー。首位を1打差で追って最終ホールのティグラウンドに立ったイ・ボミは、グリーンを狙ったラフから残り136ydの第3打で「ラフに沈んでいて9Iで打った。池を越える距離だったけど、ラフが重くて難しかった」とグリーン手前の池に落とした。
3打目地点よりやや後方のフェアウェイにドロップした後の5打目も、1番手クラブを大きくしたが、「アゲンストで不安があったからミスショット」と再び池へと吸い込まれ、7打目でようやくピンそば1.5mへ。ところが、集中力を取り戻せないままストロークしたトリプルボギーパットもカップを外れ、日本ツアーでは初めて記録するクアドラプルボギーとなった。
「きょうは17番まで良いプレーだったし、最後は本当にショックだった」と、がっくりと肩を落としてのホールアウト。動揺のせいだろうか、わずかにかすれた声で「去年と同じスコア(初日「70」、2日目「73」)なので、明日も同じように頑張りたい」と話し、なんとか笑顔で前を向いた。
昨年大会の最終日は「65」をマークして2位に入っている。仮に、昨年同様の最終日追い上げで「単独2位以上」に入ると、今季出場13戦目で獲得賞金が1億円を突破し、最速記録(現在はアン・ソンジュの15試合)を樹立する。また、「5位以内」だとすでに自身が更新中の連続トップ5記録(現在11試合)、「10位以内」だと同じく連続トップ10記録(現在15試合、開幕戦から12試合)も更新する。
調子はもちろん悪くない。試合を捨てないことで知られるイ・ボミは、はたしてスマイルチャージを見せられるか?(山梨県鳴沢村/糸井順子)