「最後のチャンス」イ・ボミ、逆転五輪へ首位発進
千葉県にあるカメリアヒルズCCで開幕した国内女子ツアー「アース・モンダミンカップ」初日、昨年の覇者イ・ボミ(韓国)が7バーディ、1ボギーの「66」として、葭葉ルミと並ぶ6アンダーで、大会連覇に向け首位発進を決めた。
イがスタートした午後0時16分頃は、まだ時おり雨が強く降る空模様。「逆にグリーンが止まるから良いスコアが出ると思った」という想定でティオフしたが、1番(パー5)でボギーが先行。「ラフに入ったらダメだという不安があって、良いプレーができなかった」と、序盤はパーを積み重ねた。
転機となったのは、雨もやんだ7番。「1カップ、フック」という5mのバーディパットを沈めて「流れが良くなった」。続く8番(パー5)は3打目を20cmにつけてタップイン、続く9番(パー3)では22度のUTで左2mにつけ、3連続バーディとした。
ピンチもあった。13番(パー3)では、バーディパットの直前にロープ外で観戦している母親が蜂と格闘しているのが目に入った。「笑って、お腹に力が入らなかった」とファーストパットを2mショート。「ボギーだったら怒っていたと思う」と舌を出したが、このパットをきっちりとカップに沈めると、14番(パー5)、さらに上がり3ホール連続バーディで一気に首位に浮上した。
この日は、今年から実戦投入しているピンクの“イ・ボミ専用カラーシャフト”が挿さった1Wを封印し、昨年モデルを使用した。新シャフトは「左に行きにくい」という反面、「右プッシュのイメージがある」。ヘッドが“より走る”という昨年モデルは、右からドローボールで攻めるイメージが出しやすいという判断だった。
大会連覇に加え、連続トップ5入りの新記録も懸かる今大会。さらに「今週優勝したら最後の五輪のチャンスがあると思うので、強い気持ちで頑張りたい」と気合い充分。現在、韓国勢では7番手(世界ランク15位)につけるイだが、今週と2週間後の「全米女子オープン」での一発逆転に向け、モチベーションは満タンだ。(千葉県袖ケ浦市/今岡涼太)