ライバル対決!スコアはイ・ボミ、ファンの数はキム・ハヌルに軍配?
福岡県の福岡CC和白コースで15日(金)開幕した「ほけんの窓口レディース」初日、昨年覇者のイ・ボミ(韓国)が、5バーディ1ボギーの「68」で回り、首位と1打差、4アンダーにつけ、大会連覇に向け好スタートを切った。
同じ韓国ツアー出身で、今シーズンから日本ツアーに本格参戦しているキム・ハヌルと同組でのラウンドに注目が集まったこの日。賞金ランク首位に立って迎えた今週は「1番から自信を持っていった」と、序盤にバーディを先行させて波に乗ったイに対し、キムは5オーバーの77位と出遅れ、スコアではイに軍配が上がった。
この日は、ギャラリーの間から韓国語の声援が飛び交う、日本ツアーでは普段あまり見られない光景もあった。その理由は、福岡県と韓国との近さ。韓国の仁川空港から福岡空港までの飛行時間は約1時間半で、羽田-福岡間よりも短い。母国でも人気の2人とあって、隣国から多くの応援団が駆けつけたのだ。
イは「いつもよりたくさんの声援があってびっくりした。とても心強かった」と驚いたが、「でも・・・ファンの数はハヌルの勝ち」と愛嬌たっぷりに謙そんしてみせた。
自信と安心を得たのにはもうひとつ理由がある。19歳の頃から指導を受けているコーチのチョ・ポムス氏の存在だ。開幕前日に来日し、スイングとパッティングのチェックを終えて、第1ラウンドでも帯同して回った。多忙なため、ホールアウト直後に帰国したが、わずかな時間の“現地指導”は、この日のラウンドに活きた。
ディフェンディングチャンピオンとして連覇への期待が膨らむ中、「今年は今年。チャレンジャーの気持ちで迎えた」とは言うが、賞金ランクは首位ながら、今季未勝利で迎えた状況を手放しでは喜べない。「幾度のチャンスを逃してきた。今週こそ…という思いはある」。“スマイル”の内に静かな闘志を秘め、目指すのは最終日のリーダーボードの頂点だ。(福岡市東区/糸井順子)