繰り上げ出場の香妻琴乃 10位スタートで“初シード”へ前進
出場権なしのウェイティングで「ゴルフ5レディストーナメント」(岐阜県・みずなみCC)に会場入りし、晴れて繰り上げ出場を果たした香妻琴乃が、初日に5バーディ2ボギーの「69」をマークし、3アンダー10位タイの好発進を決めた。
アウトコースからティオフした香妻は、4番(パー3)で約8メートルをねじ込むなど、1番~5番までで4バーディを決めるロケットスタート。前半は4アンダーでリーダーズボードのトップでプレーを進めたものの、後半に1バーディ2ボギーでスコアを1つ落とした。
「途中ボギーが来ても、上がり3ホールで挽回するって思っていた矢先の17番でのボギー」と、課題のひとつとしている“終盤の崩れ”に後味の悪さを残しながらのホールアウト。「明日はもう少し伸ばして行きたい」と、目標のツアー初勝利にしっかりフォーカスを合わせ、初日から自分に甘い顔は見せない。
昨年のQTで60位だった香妻は今シーズン、下部ツアーのステップアップツアーを主戦場としており、レギュラーツアーへの出場試合数は限られている。それでも、ここまで13試合に出場し、現在賞金ランクは39位(獲得賞金:1754万3000円/9月5日現在)。優勝にこそ手が届いていないものの、すでに過去3シーズンの総獲得賞金1194万8833円を超え、プチブレーク中だ。
賞金上位50人(永久シード選手除く)に与えられる次シーズンの賞金シードは、昨季の50人目が1782万5463円(51位・藤田幸希)だったことなどを踏まえると、今季も1800万円がひとつの目安になりそう。香妻自身は賞金シード獲得の可能性を「あまり意識していない」というが、ノーシード選手が来季の出場権をかけて争う毎年12月のQTでは辛酸もなめてきただけに、取れれば自身初となる賞金シードの意味の重さは身に染みている。
今季は、今大会のほかに3試合(「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」、「日本女子オープンゴルフ選手権競技」、「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」)の出場権を持つという。狙うはもちろん初優勝。この好スタートを生かして、賞金争いが過熱する秋本番より一足早く“シード当確圏内”へと達しておきたい。(岐阜県瑞浪市/糸井順子)