元賞金女王のあの人が?パター自腹購入で5位浮上
国内女子ツアー「ニチレイレディス」の2日目、45位から出た大山志保が、6バーディノーボギーの「66」でまわり、通算4アンダーの5位に浮上。首位とは6打差ながらもムービングデイに40人抜きの猛チャージで優勝争いに名乗りを上げた。
この日は3番で4メートルを沈めてバーディを先行させた。ここ数戦の安定したショットは今週も絶好調。7番で1メートル、8番では1.5メートルとチャンスメイクに繋げて短い距離のパットを確実に沈めた。
前週の「サントリーレディス」では2日目に「66」をマークし、トップ10フィニッシュを決めたものの、短い距離のパットに苦しんだ。今大会初日も「74」と出遅れた理由は、同じく短い距離のパッティングにある。「昨日は本当に入らなかった。構えてからもイメージが全く湧かない。これはもう替えるしかないと思った」。
初日のラウンドを終えた大山は、練習も行わず、キャディのデイナ・ドリュー氏を伴って迷わず会場近くのゴルフショップへ急行(“PING”ツアーバンはこの時不在)。「(デイナ)絶対パターのせいじゃないって!打ち方だって!」「(大山)いや、パターを替えれば入るって!」の押し問答の末、店頭にあった契約メーカーの10種類あるパターの中から最適な1本を手に取った。
選んだパターは“PINGスコッツデールTR パター GRAYHAWK”。長さ調整機能付きで、33インチにセットした。構えた時の嫌な雰囲気は全くないというパター。購入金額はおよそ2万2千円。「自分で買ったからこそ愛着が湧く。大切にしたい」と、大山なりの“緊急措置”が奏功した。
直近2試合は、いずれもトップ10フィニッシュと上々。「調子が上がると気持ちがイケイケになっちゃう。攻める中にも気持ちを抑えて・・・」と、心・技・体、そして武器を揃え、逆転劇に望みを繋ぐ。(千葉市若葉区/糸井順子)