「効果は、絶対にあった」【有村智恵インタビュー vol.5/ウイダーとの歩み】
2010年4月。有村智恵を、さらなる成長へと導く心強いサポートが加わった。森永製菓の『ウイダー』ブランドが提唱する、スポーツ栄養理論に基づくサポートプロジェクトへの参加。
当プロジェクトには日本を代表するトップアスリートたちが加わっており、その先駆けとなったのが、08年から契約を交わすフィギュアスケートの浅田真央選手。さらにプロテニスプレーヤーの錦織圭選手、フェンシングの太田雄貴選手と、世界を舞台に戦うスター選手たちが名を連ねている。
契約前は「毎週、試合で外食が多く、今まで栄養面はおろそかにしていることが多かった」と話す有村。契約して間もない4月末の「フジサンケイレディスクラシック」から、ウイダートレーニングラボ栄養管理士の山崎圭世子さんがツアー現場に帯同し、栄養管理のサポートが始まった。コース近くに調理ができるコンドミニアムを借り、時には外食を織り交ぜながらも、山崎さんが栄養バランスを考えた食事を調理。「練習が終わってからゴハンを食べに行くのは面倒だし、外食はあまり好きではない」という有村にとって、精神的にも大きな支えとなった。「手作りのものが食べられるのは嬉しいこと。外食に行くと“コレを食べなきゃ”とか考えてしまって、ちょっとしたストレスもあった。山崎さんが作ってくれたものを普通に食べればいいだけなので、そういう感覚は無くなりましたね」。
有村がサポートプロジェクトの効果をもっとも実感したのが、体力面での負担が大きい夏場での戦いだ。「今年は何が収穫だったかと言うと、夏場以降も飛距離が落ちなかったこと」。09年は、春先まで飛距離が出ていたドライバーの距離が、夏場以降に極端に落ちてしまったという。対してサポートを受けた2010年は、「海外メジャーにも出場していたハードなスケジュールだったけど、後半戦になってから、逆に飛距離がどんどん伸びていった」と、効果は覿面だった。
サポートは通常の食事だけではなく、ラウンド中の栄養補給にも及ぶ。山崎さんは常に、フルーツやゼリーの入ったクーラーボックスを携帯し、ラウンド中の有村に帯同。タイミングを見はからい、栄養補給への的確な指示を与えた。「試合中、食欲が無いときでも飲み物感覚で栄養を摂ることができて、すごく助かる部分だった。体力面では何の心配も無かったし、プレーにも影響なく過ごすことができた」。栄養管理のサポートは、ホールアウト後も続く。「試合が終わった後、疲労回復のためにプロテインを飲んだり、身体への負担を減らす良いサポートをしていただいた。効果は、絶対にあったと思う」。何よりも、記録的な猛暑を難なく乗り切れたこと。暑さを苦手としていた有村自身が、その効果を誰よりも実感していた。
2011年も継続して行われる、盤石のサポート体制。4月の契約会見時、有村はゴルフプレーヤーとしての最終的な目標を3つ掲げた。「賞金女王、海外ツアーでの勝利、永久シード」。いずれも一朝一夕では果たせない大きな目標だ。「末永くサポートしていただけると聞いているので、とても有難いです」。思い描く将来像の実現を目指し、志を一つにする『ウイダー』サポートチームとともに新たなシーズンに身を投じる。