JLPGAがスロープレー撲滅へ罰金制度を導入 講習会は継続
◇国内女子◇ダイキンオーキッドレディス 初日(29日)◇琉球GC(沖縄県)◇6595yd(パー72)◇曇り時々雨(観衆2972人)
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)がスロープレーに関する罰則を強化した。小林浩美会長、小田美岐副会長が開幕戦初日の公式会見で明らかにした。今季のレギュラーツアー、および下部ステップアップツアーで、年間の注意の数に応じて罰金(金額は以下)を科す。また、前年同様にシーズンで5回以上累積した選手には講習会の参加を義務付ける。
JLPGAは2012年、頻発するスロープレーに対しツアー独自の制度として「イエローカード」を導入した。設定されたプレータイムを超えた(アウトオブポジション)選手に対する注意の通達を、競技委員からの口頭ではなくカードを提示することでペースアップを促したが、「このところシード争いもすごく激しく、若い人が増えてきてプレーのペースについては速くなっている感じはない」(小田副会長)と目に見えた改善傾向がないという。
欧米ツアーのスロープレーに対する罰金制度に倣う格好。個人へのイエローカードと同様に、各ストロークの許容時間をオーバーした際の「バッドタイム」も罰金および累積対象になる。罰金額はレギュラーツアーでは累積2回目で10万円、3回目で20万円、4回目以降は50万円。下部ステップツアーはそれぞれ10分の1の額と定めた。
小田副会長は近年、野球で設けられている投手の投球間の時間制限(ピッチクロック)についても触れ、「ファンに支持されるためにももっとプレーのペースを考えなければいけない」と話した。
ゴルフ規則はプレーのペースについてルールを定めている。多くのツアーでは注意を促す警告後に改善が見られない場合は、規則(5.6a違反の罰)に従い最初の違反で1罰打、2回目で2罰打(一般の罰)、3回目で失格となる。JLPGAのイエローカードおよびバッドタイムごとに累積されるもので、1罰打を受けた選手は計2枚のカードを提示されたことになる。小田副会長によると2023年は「7枚、イエローをもらった人もいる」という。
ゴルフ規則5.6 不当の遅延;速やかなプレーのペース
5.6a プレーの不当の遅延
プレーヤーは、ホールのプレー中、またはホールとホールの間のいずれかでもプレーを不当に遅らせてはならない。(中略)
規則5.6aの違反の罰:
・最初の違反の罰:1罰打。
・2回目の違反の罰:一般の罰。
・3回目の違反の罰:失格。