国内女子ツアー

沖縄出身ルーキーが好位置でターン 荒川怜郁の強風攻略法

2022/11/30 18:19
ルーキー荒川怜郁は4アンダー「68」でプレー

◇国内女子◇QTファイナルステージ 2日目(30日)◇JFE瀬戸内海GC(岡山)◇6442yd(パー72)

11月のプロテストに合格したばかりの荒川怜郁(れいか)が、好位置でファイナルステージを折り返した。

スタートの1番で4mのバーディパットを沈めると、4番で10m、続く5番では2mのパットを決めて連続バーディとした。後半13番では強烈な向かい風の中、「普通だったら6Iか7I」という155ydの2打目で5Iを振り抜いて4mにつけてバーディを奪うと、15番では116ydを9Iで1mにつけるショットを披露した。

この日の風速5m/sを超える冷たい風には「最初はそんなに強くなかったけど、後半は歩くのもしんどかった」と苦笑いを浮かべながらも、「風のことを考えているうちに集中力が上がっていった。風に助けられている感じもした」と味方につけた。5バーディ、1ボギーの「68」で回り、25位から通算6アンダー4位に浮上して折り返した。

沖縄出身で幼い頃から風の中でプレーしていた。「きょうはイメージが出しやすかった。ドライバーで抑えるショットをするのは難しいので、曲がったらしょうがないと思って振り切った」。周りの実力者たちがオーバーパーをたたくタフなコンディションでも自然体でプレーした。

「風に逆らうゴルフはしない。(風に)ぶつけてやろうとは考えない。低く打とうとすると右肩が(前に)突っ込んでしまうので、(弾道の)高さも何も変えずに風に任せて打っています」。強風の中でも、無風の時と全く同じように打つのが“荒川流”だ。

来季のレギュラーツアー前半戦の出場権をかけたし烈な戦いも、残りは36ホール。「(友人から)『QTに通ってツアーに出ているところが見たい』と言われたので、そういう思いに応えたい」。周りの期待も背負いながら、21歳のルーキーが最後まで戦い抜く。(岡山県笠岡市/内山孝志朗)