高橋彩華、大里桃子、臼井麗香「黄金世代」包囲網及ばず
◇国内女子メジャー◇ワールドレディスサロンパスカップ 最終日(9日)◇茨城GC東コース◇6630yd(パー72)
3打リードの単独首位で出た高橋彩華は3バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「74」と崩れて通算10アンダー5位。またもツアー初勝利に手が届かなかった。後半へとターンした時点では同組の大里桃子とともに首位に立っていたが、12番で痛恨のダブルボギーをたたいて後退した。「最終日に崩してしまったのはすごく悔しい。あとは最終日だけっていう感じなので、また次のチャンスが来たら試行錯誤しながら、早く優勝できるように頑張りたいです」と話した。
「優勝は考えずにトップ10を目標に」と話して臨んだとはいえ、あまりに無念な結果。それでも最終17番、18番では2連続バーディで巻き返したことをポジティブにとらえ、「次の優勝争いにつながるかなと思いました。優勝争いを重ねるごとに内容は良くなってきている。また明日から練習を頑張りたいと思います」と強い気持ちで、笑顔も見せて会場を離れた。
2週連続で優勝争いを演じて2位だった大里は「私がこの大会を面白くしたんじゃないかな?」とたくましい言葉で振り返った。前半4番でアゲンストの風が吹くなか、残り105ydをPWで放った球を1mに寄せてバーディを先行。「前半はいい流れでパターも思うように打てていた」とゲームメークしたが、緊張が増した後半で力を発揮できなかった。
上位争いが混とんとするなか、自らの敗因は15番のパー5だったという。ティショットを左フェアウェイバンカーに入れて2打目は出しただけ。残り135ydの3打目を9Iでグリーンオンを狙ったがショートし、アプローチを寄せきれずに3mのパーパットを外してボギー。「あそこでバーディトライができていたらもうちょっと違う感じになったかな」
「悔しい気持ちも、もちろんありますけど」と前置きしたうえで、「『自分頑張ったな』という気持ちもある」と大里。「2週連続優勝争いできて自信になったし、2位になって『優勝したいな』という気持ちもでてきた。でも、1カ月前は優勝争いもできる感じではなく、予選通過ギリギリのゴルフだった。パットがやっと打てるようになって、ここまでプレーできるようになったというのもある。段階を踏みながら、来週以降もこういうゴルフができたらいいなという気持ちでいます」と早くも切り替えた。
高橋、大里と同じく1998年度生まれで、いわゆる「黄金世代」の臼井麗香は、4打差を追って5位から出て、スコアを3つ伸ばして通算11アンダーで自己最高の2位に入った。「優勝を目指してやってきたので悔しい部分はありますけど、この(厳しいコース)コンディションのなか、3アンダーで回れたのはうれしい。来週以降も、私の一番の目標は初優勝なので、それに向けてコツコツ頑張りたい」と話した。これまで最高だった2019年「センチュリー21レディスゴルフトーナメント」の4位を上回り、成長の過程。初勝利の日も近づいている。(茨城県つくばみらい市/石井操)