国内女子ツアー

“智恵サンタ”がゴルファー初受賞 有村の社会貢献活動に「HEROs AWARD」

2020/12/21 21:30
赤いドレスに身を包んだ有村智恵

女子ゴルフの有村智恵が21日、日本財団選出の「HEROs AWARD 2020」の授賞式に出席した。フィールド外での社会貢献活動に励む選手やチーム、団体を表彰するもので、有村は2014年に始動した「智恵サンタ」の活動が称えられゴルフ選手では初の受賞となった。ほかにサッカーの本田圭佑、日本プロ野球選手会、一般社団法人センターポールが選ばれた。

「智恵サンタ」は寄せられた手紙に記されている、子どもたちの夢をかなえるプロジェクト。「子どもたちに『夢が叶う』ということを経験させてあげたい。試合会場でファンの方々が会いに来てくれるので、自分からも行くことが大事」という思いから、ゴルフ場以外での時間も多く共有してきた。

過去には「小学生ぐらいの子たちと水族館とボーリングを一緒にやった年があるんですけど、緊張して喋れなかった子が数年後にツアーにアマチュアとして出場していてすごく感慨深かかった」と本人も思わず驚く出来事があった。近年は災害が多いこともあり、「一昨年は西日本豪雨などもあり岡山や広島で、去年は千葉などの子たちをイベントに呼んでディズニーに行ったりしました」と活動範囲も広い。

右から炭谷銀仁朗(読売ジャイアンツ/日本プロ野球選手会労働組合会長)、有村智恵、二村元基(※本田圭佑氏代理登壇/SOLTILO)、田中時宗(一般社団法人センターポール代表理事)、堀江航(車いすバスケットボール選手他/一般社団法人センターポール理事)

東北高出身で社会貢献活動は08年の岩手・宮城内陸地震をきっかけに始めた。「お世話になっている地域に何か返したいという思いで始めたけれど、(自分が)学んだり、たくさんの温かな思いをいただくことが多い。またそれに恩返ししたいとずっと繋がっているような感じです」。新型コロナウイルス感染拡大の影響で多くの試合が開催中止になった今シーズンは、男子ゴルフの石川遼らと「ゴルフトーナメント業務従事者支援基金」を立ち上げた。

同イベントは2017年に始まり今年で4回目。過去にはプロサッカー選手の長谷部誠や巻誠一郎、アトランタ五輪競泳日本代表の井本直歩子らが選出された。

活動はアスリートとしても大きなモチベーションになっている。「会った子たちに恥じないようなプレーをしなきゃっていう思いがある」と有村。同イベントのアンバサダーを務める元バレーボール選手の大林素子からは「『素子サンタ』もぜひコラボさせてください」と応援するコメントも寄せられた。(編集部・石井操)