頼れる仕事人が相棒 畑岡奈紗は“国内2連勝”へ
◇国内女子◇ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 2日目(28日)◇利府GC (宮城)◇6505yd(パー72)
畑岡奈紗が5バーディ、1ボギーの「68」で回り、首位と1打差の7アンダー3位につけた。2年ぶりになる大会2勝目へ力を込めた。
世界ランキング6位が、その地力を示すように浮上した。後半10番までに5バーディを重ね「前半は思い切って出来ていましたね」。警戒した硬いグリーンで、13番に唯一のボギーをたたいたが、その後はパーを並べた。前回出場した2週前の「日本女子プロゴルフ選手権」に続く自身2度目の国内ツアー2連勝を視界にとらえた。
母国でスポット参戦し、しっかり結果を出し切る。2年前にプロ初優勝を飾った今大会から、日本開催のツアー競技には14戦出場し計4勝。主戦場の米ツアーでは芝種が異なる会場での試合経験を重ねてきた。出場選手随一ともいえる対応力に加え、頼れる相棒もいる。米ツアー今季開幕戦からキャディを務めるグレッグ・ジョンストン氏(54)だ。
米女子ツアー31勝のジュリ・インクスター、ツェン・ヤニ(台湾)とともに海外メジャーを複数回優勝しているが、その素顔は実直な“仕事人”だ。米国に滞在していた前週は時差ボケ対策で午前3時に起床し、自身が初めて経験する今コースでは、会場入りした日に午前6時から一人でコースチェックを行った。
畑岡がショットを見直す際は、携帯電話で撮影したスイング動画を練習場で見ながら、相談する姿がある。ストイックな畑岡は、真摯な姿勢に信頼感を持ちつつ「頼れるし、クラブも迷うと相談する。今日も普段通り。あとは娘さんが18歳らしくて、私と同じくらい。それくらいの年齢の扱いに慣れているのかな」とおどけながら言った。
「彼女の海外メジャー優勝は、あとはタイミングだよ。勝ちたい気持ちが入り過ぎるときもあるけど、若さゆえだ。タイミングはきっと来る」とジョンストン氏。経験豊富な名参謀と、まずは目の前の試合を獲りに行く。(宮城県利府町/林洋平)