2019年 ダイヤモンドカップ

歳を重ねてなお盛ん 手嶋多一はシード奪還&シニアメジャーに挑戦

2019/05/09 19:12
手嶋多一(右)は谷口徹、プラヤド・マークセンとのシニア3サムでプレーした

◇国内男子◇アジアパシフィックオープン選手権ダイヤモンドカップゴルフ 初日(9日)◇総武カントリークラブ 総武コース (千葉)◇7327yd(パー71)

コンディションが難しいときこそが、腕の見せどころだ。平均5.1m/sの強風に打たれながら、50歳の手嶋多一が「69」で2アンダー4位タイスタートを決めた。4月のシニアツアーデビュー戦でさっそく優勝、2週後には海外のシニアメジャーを控えるベテランは元気いっぱいに好発進した。

出だし10番で3mのパーパットを沈め、安堵(あんど)した手嶋は3バーディ、1ボギーと静かにコースを攻略した。「硬いグリーンであればあるほどいい。風も大好き。いろいろ考えて打つのがいい。飛距離もあまり意味をなさない」。ドローボールを得意とし、当地に多い右ドッグレッグのホールではティショットで3Wを握ることを徹底。「5、6ホールは3W」とフェアウェイキープを重視した。

今季シニア入りした一方で、あくまで目標はレギュラーツアーのシード奪回にある。シニア初戦の「金秀シニア 沖縄オープン」を制して、意気揚々と翌週のレギュラーツアー国内初戦「東建ホームメイトカップ」に臨んだが、「(優勝は)弾みにならなかった」そう。年下の飛ばし屋たちとプレーして「2Iと自分の1Wショットの距離が変わらないんだから!」と笑う。ここはパワーではなく、長い競技生活で培った技と経験を生かす場所だ。

レギュラー中心のスケジュールを組みつつも、2週後には「全米シニアプロ選手権」(5月23日~、ニューヨーク州・オークヒルCC)に出場するため米国に渡る。2013年大会を制した井戸木鴻樹のほか、鈴木亨谷口徹とともにエントリー。「フレッド・カプルスベルンハルト・ランガー…。メンバーがスゴい。どういうゴルフをするのか楽しみ」。年を重ねてなお盛んだ。(千葉県印西市/桂川洋一)

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