石川遼は後半スパートで出遅れ回避 セーター脱いで気合注入
◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 2日目(6日)◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)◇7178yd(パー72)
4年前に優勝して以来の出場となる石川遼が、後半のスパートで出遅れを回避した。前半を2オーバー(2ボギー)で折り返しながらも、後半アウトに4バーディを奪い返して2アンダー「70」。首位と4打差の2アンダーとし、54ホール短縮により2日目に持ち越された第1ラウンドを28位で発進した。
この日の最高気温は16度。午後スタートながら冷たい北風が吹き抜け、前半は「気温が低いために飛距離が出ず、アイアンの距離感が合わなかった」とスコアメイクに苦心した。13番(パー5)では、3打目のウェッジショットがグリーン手前にショートし、池の間際まで斜面を転がり落ち、ヒヤリとする場面も。続く14番では、フェアウェイからの2打目をグリーン手前のラフに外した。いずれもパーを拾ったが、決定的なチャンスがなかなか巡ってこず、17番では3パットで2つ目のボギーを喫した。
3番(パー5)でもバーディを奪えず、着用していたセーターを脱ぎ、半そで姿になって気合を注入。すると、直後の4番では145ydからの2打目を9Iでピンそば1mにつけ、ようやく初バーディが巡ってくる。距離感もホールを追うごとにアジャストし、5番、6番と伸ばして3連続バーディ。8番で4つ目とし、「もっと早くセーターを脱げばよかった」と笑った。
プレー内容には納得の言葉は少なかったが、54ホールの短期決戦だけに、出遅れを防いだことは大きい。「やっぱり優勝したいので、予選落ちのことは考えたくない。きょうは自分の中で2日目(第2ラウンド)だと思ってプレーしたし、あしたからは、トップと4打差で決勝に入る気持ちでやりたい」と意気込む。首位と4打差で迎える“仮想”36ホールの決勝ラウンド。まだまだ、逆転圏内だ。(北海道千歳市/塚田達也)