2位発進の比嘉一貴 光った120ydのマネジメント
◇国内男子◇関西オープンゴルフ選手権競技 初日(17日)◇小野東洋ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7124yd(パー72)
昨年11月にプロ転向した比嘉一貴が、レギュラーツアーのプロデビュー戦で華々しいスタートを切った。最初の1番から3連続バーディとして流れに乗り、6バーディ、2ボギーの「68」。首位と1打差の4アンダー2位発進とし、「もう少し緊張するかと思ったけど、いつも通りでした」と強心臓ぶりを披露した。
東北福祉大学出身の23歳。2016年「日本オープン」ではローアマ(14位)に輝くなどツアーでも活躍したほか、ナショナルチームの常連メンバーとして世界各地を転戦した。しかし、周囲の高い期待を受けて臨んだ17年のQTではサード(三次試験)で過少申告により失格となり、今季のツアー参戦への道が絶たれた。今週は予選会を突破しての出場となる。
158cmと小柄ながら、鍛え上げられた肉体に秘めるパワーも魅力。だが、この日は一貫して「セーフティに行く」堅実なマネジメントが光った。昨年のセカンドQT(二次試験)で同じコースを回り「ドライバーでガンガン攻めてスコアを落とした」という苦い経験を踏まえたものだ。
1Wを握ったのは3ホールのみ。パー5では2オンを狙わず、52度のウェッジで一番止めやすいという120ydの距離を残すマネジメントに徹した。2番(582yd)では3W、6Iと刻んで120ydを残し、ピンそば20cmにつけてバーディ。15番(567yd)でも1打目、2打目と3Iを使用し、同じく120ydから10cmに絡めて6個目のバーディとした。
今季の主戦場とする予定のアジアンツアー下部のADTツアーでは、初出場の4月末「BTIオープン」(バングラデシュ)でプロ初優勝を飾った。来週もタイに飛んで再びツアーに出場予定だが、今週10位タイまでに入れば次週「ミズノオープン」の出場権が得られる。(兵庫県小野市/塚田達也)