2018年 SMBCシンガポールオープン

バーディ数1位も…石川遼は長丁場で失速

2018/01/21 19:58
石川遼は72ホール目でロングパットを沈めてバーディを決めたが、優勝争いには加われなかった

◇国内男子&アジアンツアー◇SMBCシンガポールオープン 最終日(21日)◇セントーサゴルフクラブ (シンガポール)◇7398yd(パー71)

予選ラウンドを首位タイで突破した石川遼は、16位タイで決勝ラウンドを終えた。前日未消化分から再開した第3ラウンドは「74」。引き続き行われた最終ラウンドは4バーディ、4ボギーの「71」とスコアを伸ばせず、選手会長に就任した2018年の初戦は悔しい結果となった。

45ホールを終えた時点で日本勢では最上位、首位と2打差につけていた石川は、この日午前の第3ラウンドで優勝争いから脱落した。「朝からスイングが悪かった。トップが深く入らず、体が早く開くことが多かったが、修正できなかった」とショットにキレがないまま、15番でボギーが先行。最終18番(パー5)では1Wショットが右の林に流れると、レイアップした2打目がバンカーへ。残り約110ydの3打目が左サイドの池に入り、5オン2パットのダブルボギーで19位タイに順位を下げた。

約40分後にスタートした最終ラウンドも前半5番から2連続ボギーを喫してリズムに乗れなかった。30度超の気温、90%台の湿度が連日続き、27ホールをこなした長い一日に疲労困憊。「最後はちょっと(視界が)かすんでいた」と息を吐いた。

石川遼は第3ラウンドの第3打を池に入れ、上位から転がり落ちた

10mを流し込んだ最終18番(パー5)のバーディパットで会場は大いに沸いたが、石川は冷静に「なんでそんなに長いバーディパットを打っているんだ、という感じです。初日からずっと…」と、こぼした。4日間のバーディ数「21」は全選手中トップ。そのうち、8m前後のロングパットを決めたシーンが何度もあった。その事実はショットに安定感を欠いている証拠でもあり、ボギー(9つ)とダブルボギー(4つ)も多い。

昨秋から続くスイング修正はまだ道半ば。少しずつ定着してきた動きが「4日間“持たない”ことが分かったのが収穫」と実感した。サスペンデッド続きの試合も「これもゴルフ」と受け入れるだけ。「底力がないといけない。自分は4日間、持たなかった。力が備わっていない。練習が足りない」と身に染みた。次週は「レオパレス21ミャンマーオープン」に出場。研鑽の機会はすぐにやってくる。(シンガポール・セントーサ/桂川洋一)

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