ミスを許容範囲に収める底力 松山英樹は1打差で週末へ
◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 2日目(17日)◇フェニックスカントリークラブ(宮崎) ◇7027yd(パー71)
「スコア的には満足しているけど、内容的には全然満足していない」。2日目を6バーディ、2ボギーの「67」で回った松山英樹は、複雑な表情で振り返った。4つ伸ばして通算8アンダーとし、首位と1打差の2位に浮上。だが「ミスがかなり多い印象のラウンドだった」と、不満点を強調した。
スタートホールの1番で4mのバーディパットを沈めて、この日のラウンドは幕を開けた。計6つのバーディを奪ったが、まだ納得いくレベルには達していない。ショートアイアンを握ってもピンに突っ込みきれなかったり、フィニッシュでクラブから手を放したりする場面も少なくなかった。
「ちょっとどころじゃなく悪い日。それでも、特にティショットが良くない中でも幅に収まってくれているし、フェアウェイキープできている。そこは少しずつ良くなっている」。ミスそのものは許せないが、ミスの幅は許容範囲内。だからこそ、本人の手応えとは裏腹に、優勝戦線にしっかりとからんでいる。
17番(パー3)では8mほどのロングパットを沈めたが、「きょうはたまたま入っていたけど、良かったのは1番と17番くらい。あとは全部悪かった」と、パッティングの自己評価は高くない。「きのうの違和感を取り除こうと思って練習したけど、逆に悪い方向に行った」と苦笑したが、試行錯誤の“ハズレ”を引いても十分に戦えるのが底力だろう。
取り組んでいるスイング改造について、詳細は語らない。ミスの幅が狭くなっていることは、その成果か?と問われると、「それが普通だと思っている。ここ2、3年曲がったのは、それをやっていなかっただけ。それができればチャンスはあるのかなと思う」と、外には伝わり切らないであろう“それ”を並べた。だが、松山本人の中で、“それ”はしっかりとした手応えになりつつあるようだ。(宮崎県宮崎市/今岡涼太)