国内男子ツアー

おれが選ぶ今年の傑作3枚!【和田慎太郎編】

2016/12/30 15:01
逆光に照らされて

フォトグラファー自身による2016年のベストショット3選。心に残るシーンをもう一度…。6回目は和田慎太郎カメラマン。

■ ゴルフに同時優勝はない ホンマ・ツアーワールド・カップ 4日目

この大会は毎日、日が暮れるまで撮影した記憶がある。2日目、3日目と日没サスペンデットになった。日曜日はなんとか日没を迎えることなく終わるのかと思っていたが、試合は大いに盛り上がり池田勇太選手とソン・ヨンハン選手のプレーオフになった。しかし、その日のうちには勝敗が決まらず月曜に持ち越しとなったとても稀な試合。

ゴルフに同時優勝はないという事実を改めて知った。私もとても疲れはしたが、無意識に遊び心で撮影してしまった一枚。ニュースではなかなか使われないかもしれないが、この一週間毎日夕焼けを見ていた自分の思いがこもった一枚です。

自分でバッグを担ぎながら戦いを進めるジュニア選手

■ 未来を担う トヨタジュニアゴルフワールドカップ Supported by JAL

今年、初めてジュニアの試合を取材した。私はゴルフカメラマンとしては10年くらいで、まだまだ若輩者。一流のプロの試合の取材は一丁前に経験してきたが、ジュニアの試合には行ったことがなかった。

プロの試合ではプロキャディやハウスキャディが選手に一人ついているが、ジュニアでは選手が一人一人でバックを持ち歩き、試合をしていた。知ってはいたものの、実際に見ると感慨深い。こんなに道具を持って行うスポーツは、ほかでは聞かない。炎天下、自分でコースのマネジメントもしなくてはいけないし、精神的にもじわりじわりとくる感覚は独特だと思いました。高校生で日本代表という大きな看板を背負いながら、選手たちは一歩一歩成長し、プロへの道を歩んでいるんだなと。

好天気の中、熱い戦いが行われた

■ 冬のコース THE QUEENS presented by KOWA 2日目

12月に入ると、私の撮影意欲は下がる。なんせコースも寒くなり、芝も茶色くなり、夏よりも気持ちが落ち込む。今年はクイーンズの取材が入り、急きょ愛知入りした。大会2日目の終わりに18番を振り返ったとき、思わずシャッターを押しました。こんなに寒い環境でここまできれいに整備されたコースと、この季節だからこその澄んだ青空。春夏秋冬…今まで冬の季節が抜けていた自分が恥ずかしくなりました。四季折々のゴルフが楽しめる日本は素敵ですね。この厳しい季節でも完璧に仕上げるコース管理の方たちには頭が下がり、素直に感動しました。