通算30勝の片山晋呉 次なる目標はシニア世界一
◇国内男子◇HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP事前情報(2日)◇総武カントリークラブ 総武コース (千葉)◇7214yd(パー70)
気温10度と冷たい寒気に覆われた関東地方。時おり小雨もぱらつく中、前週の「マイナビABCチャンピオンシップ」でツアー通算30勝を挙げた片山晋呉が、開幕前日のプロアマトーナメントに出場。「コースは難しいからやりがいがある」と、2週連続優勝に向けて気合を再注入した。
今週を含めたシーズン残り5試合は、いずれも過去に優勝経験(※)があるコース。「今はまだガツガツした気持ちはない」というものの、闘志に火が付くのは時間の問題だろう。「(過去に)勝ったコースが続く。先週の勢いもあるし、優勝争いできれば幸せ」と本音をのぞかせた。
現在、片山は賞金ランク6位。同ランク1位の池田勇太とは、約6614万円差に開いている。今は遠い賞金王との位置について「たかだか1カ月調子が良いくらいじゃダメ。今『狙います』っていうタイミングではないでしょ」と話すにとどめたが、初めて賞金王に輝いた2000年は終盤4試合で3勝(約8900万円を加算)をマークし、約6500万円差を逆転。底力は計り知れない。
そんな片山が突然、将来の目標を切り出した。レギュラーツアーではなく、50歳を過ぎたシニア入り後の青写真。「僕の新たな目標のひとつは50歳で世界一。米シニア(チャンピオンズツアー)でメジャーを獲りたい」。43歳の片山に残された時間はあと7年。達成に向け、自身に与えた課題を1つ1つクリアして、積むべき土台作りに撤したい思いだろう。
「でも・・・働き疲れと飲み疲れ」と少々お疲れの様子。優勝翌日は祝杯を上げる傍らで、自身が経営する和食店『尾崎幸隆』の配膳係としても責務を全う。マイナビの中川信行・代表取締役社長もアポなしでお祝いを持って駆けつけたこと、お店が盛況だったというエピソードを笑顔で明かしてくれた。(千葉県印西市/糸井順子)
(※)今週の開催コース・総武カントリークラブ 総武コースでは88年から07年まで「サントリーオープン」が行われ、片山は01年、02年と連覇している