2週前はインフルエンザだった…谷原秀人が好発進
国内男子ツアーはアジアツアーとの共同主管競技「SMBCシンガポールオープン」が28日に開幕。雷雲接近のため約50人が第1ラウンドを完了できなかったが、午前中に「68」(パー71)でホールアウトした谷原秀人が、3アンダー暫定6位の好スタートを切った。
出だしの10番からいきなり3連続バーディ。5m以内のチャンスを次々と生かした谷原は、“アジアNO1コース”との呼び声高いシンガポール・セントーサゴルフクラブでスタートダッシュに成功した。18番(パー5)でバンカーからの3打目をピンそば30cmにつけてインコースで5バーディの「30」をマーク。単独トップで折り返した。
理想のスイングを追い求める姿は今年も変わらず、最近は「インサイドからのダウンブロー」がテーマのひとつ。インパクト時の手元の位置を低く保ち、ショットの安定感向上を目指している。後半アウトは2ボギーと尻すぼみで後退したが「グリーンだけが問題だった。切れそうだと分かっているラインが、想像以上に切れる。あとはピンポジションが厳しいところにあった」と、ショットについての手ごたえはありそうだ。
2週前の米ツアー「ソニーオープンinハワイ」で既にシーズンインしたが、同大会では体調不良に見舞われた。前年はスタート直前に欠場を余儀なくされたこともあり、今年は強行出場。予選を通過して4日間戦ったが、インフルエンザだった。その後は腹痛にも悩まされ、出場を予定していた次週の「レオパレス21ミャンマーオープン」は、日本で精密検査を受けるためにキャンセルせざるを得なかった。
昨季は「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」でツアー通算11勝目。「もう37歳。しばらく行っていない人間ドッグにも行かないと」とこぼす一方で、意欲は尽きない。「毎年、前年の成績を上回りたいと思っている。今年は2勝しないと」。頼もしく、ベテランの域に入った。(シンガポール・セントーサ/桂川洋一)