石川遼は薄氷踏む予選通過 ハーフ最悪の20パット
宮崎県のフェニックスカントリークラブで行われている「ダンロップフェニックストーナメント」2日目、イーブンパーの29位タイから出た石川遼は、前半アウトで「41」を叩いて「73」(パー71)。後半の挽回でなんとか通算2オーバー47位で決勝ラウンド進出を決めた。
ズルズルと順位を下げる展開に肝を冷やした。ティショットを右の林に打ちこんだ2番で最初のボギー。5番で2つ目を叩くと、続く6番(パー3)では残り20mから4パットを喫してダブルボギーとした。7番(パー5)で初バーディを決めた後、折り返しの9番では再びダブルボギー。第1打を右の林に打ち込むトラブルからさらに後退した。
「グリーンの傾斜が強く、1mのくらいのパットがオーバーして2mくらい行ってしまうことがあった」。9ホールのパット数20は、国内で過去3度あったこれまでの19パット(08年「ミズノオープン」3Rイン、13年「日本ゴルフツアー選手権」1Rアウト、14年「カシオワールドオープン」3Rイン)を更新するワースト記録。楽なパットができるポジションをショットでキープできなかったことも、原因のひとつだ。
「9番のダブルボギーでさすがにマズイかなと思った。12番を終わったくらいで『予選通過が厳しい』と…」。そう思った矢先の13番、左ドッグレッグのパー4で会心の1Wショットから1オンに成功し2パットバーディを奪取。さらに2つバーディを重ねてホールアウトし、国内ツアーでは13年6月「日本ゴルフツアー選手権」以来となる予選落ちをなんとか免れた。
ストローク、アドレスを矯正するべく、今大会は愛用のL字マレット型ではなく、センターシャフトタイプのパターを使用。「結果的な数字は良くないけれども、短期的な結果を出すためにやっているわけではない。いいパットができれば、どんなパターでも、どんな道具でもいいはず。違いを感じることも大事にしてやっていきたい」と、技術不足を痛感する一日を受けとめた。(宮崎県宮崎市/桂川洋一)