不満の1アンダー発進 松山英樹「もっと出せる」
鉛色の雨雲が去った爽やかな秋空の下、体中に不満を漂わせてホールアウトした。国内男子ツアー「ダンロップフェニックストーナメント」が19日(木)、宮崎県のフェニックスカントリークラブで開幕。大会連覇を狙う松山英樹は4バーディ、3ボギーの「70」(パー71)で回り、単独首位の竹谷佳孝とは5打差の1アンダー17位タイで発進した。
出だしの10番で2打目をグリーン左のバンカーに入れボギーが先行。1Wで1オンに成功した左ドッグレッグの13番から2連続バーディを決めて反撃態勢に入ったが、17番(パー3)では左ラフからのアプローチの後、2mのパーパットを決めきれずに再びボギーを叩いた。
大雨が落ちたコースについて「フェアウェイは良い状態ではないけれど、さほど影響はなかった」と言うものの、後半アウトで伸ばしたスコアはわずかに1つ。「ショットもパットも良いところがなかった。バンカーショットなども良かったけれど、2mくらいのパットが入らなかった」と嘆いた。
ジミー・ウォーカー(米国)、ダニー・リー(ニュージーランド)と、米ツアープレーヤー3人がそろった“異色”の注目組。前年大会に続き、地元・愛媛からも来場した多くのギャラリーに対し「いいところがなかったので、盛り上がることなく終わってしまった」と申し訳なさを口にした。ただし、巻き返しに向けた心理的な収穫もある。
「練習ラウンドのときはフェアウェイが狭く見えて難しく感じたけれど、(第1打が)フェアウェイに行っている。思ったほど苦戦しそうでもない」。フェアウェイキープ率64.29%は全体5位。「スコア的にはまだトップも伸びていない。自分が伸ばして良いところで決勝ラウンドに進みたい。この内容で1アンダーならもっと出せる感じはある」
憧れのタイガー・ウッズに会うべく小学生時代に観戦に訪れた思い出のフェニックスカントリー。相性の良さを裏付けるのは、前年の勝利だけではない。アマチュア時代の2012年大会は2位。プロ転向後の直近2大会は6位、そして優勝。12年大会からこの日まで13ラウンド連続でオーバーパーを叩いていない。優勝候補の筆頭グループにいる事実は依然、そのままだ。(宮崎県宮崎市/桂川洋一)