クラブを握ったのは何週ぶり?手嶋多一がバーディ量産首位
福島県のグランディ那須白河GCで開幕した「ダンロップ・スリクソン福島オープン」初日。手嶋多一が6月の国内メジャー「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」に続く今季2勝目に向け絶好のスタートを切った。後半インから出て9バーディを荒稼ぎし、ボギーは終盤7番でのひとつに抑えて「64」。8アンダーとして単独首位で滑り出した。
アップダウンの多い18ホール、1つのグリーンに複数の面を持つ段差のあるグリーン。ショットの正確性が第一に求められるコースに対し、手嶋は「見た感じは好き。ここに打たないとダメと言うのが、ハッキリしている」と好印象を抱いていた。
自身が1カ月半前に制した日本プロの会場、ゴールデンバレーの設計者はロバート・トレント・ジョーンズ・ジュニア。そして今大会のコースは彼の父であるロバート・トレント・ジョーンズ・シニアがデザインした。そんな小さなエピソードも、耳に挟めば心地良い。「似ているかなと思うホールもある」。初めて使用したミズノ社の未発売モデルのボールの効果も実感しながら、好発進に胸を張った。
7月上旬の「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ」終了後、ツアーは今大会まで3週間のオープンウィークがあった。この期間を利用して、7シーズンぶりに挙げた、先の勝利のご褒美に家族でハワイ旅行を楽しんできた。旅行自体は1週間あまりだったのだが、今や練習量の少ないプロとして名を馳せる(?)天才肌のベテランは「練習?するわけない!」。4日前に千葉で行われた選手会主催のプロアマ戦が、セガサミーカップ以来の初ラウンドだった。
東北地方とはいえ、うだるような暑さがコースを包む。だが「(地元)福岡、九州に比べればなんでもない。僕は熱い方がいい」と元気いっぱい。休養十分、自信も十分。長く続いた未勝利の時間にピリオドを打った45歳は強い!(福島県西白河郡/桂川洋一)