きっかけはシャンクから 片岡大育が確信の好発進
国内男子ツアー「関西オープンゴルフ選手権競技」が22日(木)、兵庫県の六甲カントリー倶楽部で開幕。塚田好宣や平塚哲二といったアジアンツアーでも常連選手が好発進を着る中、25歳の片岡大育も7バーディ、2ボギーの「67」で回り、5アンダーの2位タイで滑り出した。
「どうもしっくりこない」。首をひねり続けたショットの状況を打破したのは、意外な1打だった。そこまで4バーディを奪いながら、「ショットが右へ、右へと行っていた」と試行錯誤を続けて迎えた14番。パー5での第3打は、残り100ヤード強から、ピッチングウェッジで“シャンク”させた。
4オン1パットでなんとかパーを拾ったが、スコアよりも大きかったのが、おかげで修正ポイントに気付いたことだったという。「バックスイングが、インサイドに入り過ぎている」。クラブを“立てて使う”ことを意識し、17番からの2連続バーディフィニッシュにも繋げてみせた。
シード権を持つアジアンツアーとの掛け持ちを始めて4年目。今季も既に3試合に出場し、前週「ICTSI フィリピンオープン」では10位に入った。月曜日に帰国し、すぐに今大会を迎えたが「もう、こういうのにも慣れてきた」。1シーズンで貯まる航空会社のマイレージは10万マイル前後。「成績が良かったらビジネスクラスに乗る」なんていうのも、ひとつのモチベーションだ。プロ転向当初から10キロ増えた体重も相まって、逞しさは増すばかりだ。
「気合が入り過ぎるのが悪い癖。優勝争いをして、緊張した時に、1つテンションを下げて平常心でプレーできるか。いい意味での“ゆるみ”が出てくるようになれば、もう少しやれるんじゃないか…」。
依然として勝利には縁が無い。ただ「もう一皮むけることができるんじゃないかって、思います」と言った。自らへの期待は、日々確信めいている。(兵庫県西宮市/桂川洋一)