自主トレ中 石川遼が合宿メニューを大公開
12月中旬の「ザ・ロイヤルトロフィ」で2013年のトーナメント出場を終えた石川遼は今月26日(木)から埼玉県内の練習施設で自主トレを行っている。
合宿には同じマネジメント事務所に所属する山形陵馬や大江香織に加えてジュニア選手が参加。そしてトレーニングメニューを作成する仲田健トレーナーの紹介で原江里菜、森美穂らも合流した。午前中には筋力トレーニングを中心に体力強化に勤しみ、午後には石川が考案したショット、パットの練習に取り組むのが1日のスケジュールだ。
28日(土)に公開された午後の練習メニューは大きく分けて3パターン。まずは土の上からのウェッジやアイアンでのショット練習だ。「究極は柔らかい10ヤードくらいのアプローチを、ゆっくりなスイングで、ゆっくりなボールを出せればいい。10ヤードのショットの延長が300ヤードでもある」と、クラブヘッドが滑る芝や、人工マットの上からでは養えない、クリーンにボールを捕える意識を植え付ける。
そして大きなアンジュレーションのあるグリーンでは、それぞれが1つのボールを使って、パット練習。カップに対して3か所からボールを転がしていくが、ひとつでも外せば最初からやり直しとなるだけに、選手たちも真剣そのもの。「パットの練習は個人個人で、共通してやるべきものは無い。それぞれが集中して、いかに試合と近い感覚で打てるかどうかが大事」と、実戦感覚の向上をポイントに挙げた。
さらに今回、新しく導入したのが「スイングノーム」という練習器具。プロコーチの江連忠氏から紹介された、自動ティアップシステムだ。一般的な練習場のものよりも、はるかに速いスピードでボールがセットされるため、フォロースルーの後にすぐさま次のスイングに入ることが可能。体にリズムを植え付け、スイング固めにも有効だ。同じく合宿参加中の若手男子プロ・森杉大地は「10球くらいの連続でも結構疲れます」と話した。
食事メニューは学校給食等のフードサービスを展開するLEOCがサポートし、栄養管理においても万全を期した。石川自身、この年末の自主トレ期間の目的をショートゲームの向上に挙げているが「基本中の基本が分からない子もいる。それを分かるようになってくれれば」と“先生役”を務めることで、自らの体の動きや、技術への理解をさらに深めることもできそうだ。(埼玉県/桂川洋一)