2013年 HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP in 霞ヶ浦

中国代表・呉阿順 賞金4000万円の使い道は?

2013/11/10 17:54
最終組3選手の争いを制した呉阿順が、ビッグトーナメントで日本ツアー2勝目!

茨城県の美浦ゴルフ倶楽部で開催された国内男子ツアー「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP in 霞ヶ浦」最終日。後続に4打差を付けて単独首位から出た呉阿順(中国)は、2バーディ、4ボギー、1ダブルボギーの「75」と苦しんだが、通算11アンダーで何とか逃げ切り、日本ツアー2勝目を飾った。

バックナインの序盤12番では小田孔明に1打差に迫られ、17番では深いラフからの第2打を6番アイアンで右サイドの池に入れダブルボギーとし、キム・ヒョンソン(韓国)に並ばれた。それでも呉は、最難関ホールの最終18番で2オン2パットのパーをもぎ取り、ライバルたちを振り切っての勝利。「風が強くて非常に難しい日だった。同じ組の2人は実力がある選手たち。厳しい中で勝ち取った勝利でした。これから中国の実力のある選手たちに、もっと日本ツアーにも注目してもらえると思う」と笑顔いっぱいに喜んだ。

昨年「TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN 涼仙」で、中国人として初の日本ツアー優勝者となった28歳。国内ツアー最高額に並ぶ優勝賞金4000万円は「所属していたチームのためにも使いたい」と言う。母国中国には潜在能力のある選手を集めた育成団体が上海、深センにあり、呉もそこの出身。「若い、有望選手がたくさんいる。いろんな活動ができたら」と次世代のプレーヤーたちに還元するつもりだ。

前週には、米国男子ツアーへとつながる新ツアー「PGAツアーチャイナシリーズ」の2014年発足が発表されたばかり。「中国国内にいる選手が経験を積むことができるし、PGAツアー参戦の道が彼らにも開ける。そして外国の選手たちにも、中国でプレーする機会を与えられることは、非常にありがたいこと」と胸を張った。

2週後には「ISPS HANDAワールドカップ」に初参戦。「状態はすごくいい。またサプライズを与えられたら」。勢い目覚ましい中国ゴルフ界のリーダーのひとりとして、確固たる地位を築き始めた。(茨城県美浦村/桂川洋一)

2013年 HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP in 霞ヶ浦