韓国の新鋭24才、張棟圭がプロ初優勝
2013年ジャパンゴルフツアーの幕開けを告げるチャレンジトーナメント開幕戦「Novil Cup」の大会最終日が徳島県のJクラシックゴルフクラブにて行われた。
秒速10mを超える風が吹き荒れるタフなコンディションの中、初日から首位を走る張棟圭(じゃん・どんきゅ)=韓=と1打差の2位からスタートしたJ・マクリーン=豪=が通算イーブンパーで並びプレーオフに。プレーオフの1ホール目で強風のなかパーセーブした張棟圭が自身プロ入り後、初となる優勝を「Novil Cup」挙げた。
張棟圭は韓国生まれ。中学時代に英語とゴルフを学ぶため南 アフリカにゴルフ留学に行き、16才で韓国のセミプロに。18才にプロ入りを果たした。その後、韓国ツアーやワンアジア、アジアンツアーを主戦場として戦い、韓国ツアーなどを含めて、最高位の2位が3度。「Novil Cup」が嬉しい自身プロ初優勝となった。
プレーオフで敗れたマクリーンは、一時、張棟圭を抜いて首位に立ったが、終盤にプレッシャーからかショットが乱れ、最終18番ホールでパーセーブすることが出来ず、日本ツアー初優勝のチャンスをあとわずかのところで優勝を逃した。
日本勢では冨山聡が通算3オーバーの4位で最上位。プロデビュー戦の香妻陣一朗は通算5オーバーの8位。最終組からスタートした櫻井勝之はこの日82と崩れ通算9オーバーの29位に終わった。
マクリーンは首位に浮上したが、残り2ホールで2打のリードを守りきれずプレーオフ負け強風に加え、激しい雨も降ったフロントナイン。豪州ツアーやワンアジアツアーなどで腕を磨いてきた、さすがのマクリーンも2番ホールから4連続ボギーで一気にスコアを崩してしまった。
しかし、雨が止んできた中盤以降はしっかりスコアをまとめ、徐々にスコアを崩してきた張を遂に10番ホールで捉えた。その後、張が14番・15番と連続ボギーを叩き、マクリーンが残り3ホールを2打差をつけ単独 首位で迎えることになった。16番・パー5は共にバーディと譲らず、マクリーンがさらに有利となる2打差で残り2ホールを迎えることになったはずだった、ここから安定していたマクリーンのショットが乱れ出す。
17番はグリーンを外し2パットのボギー。最終18番もグリーン右奥に大きく外し、アプローチショットで約3mまで寄せたが、ウィニングパットを沈めることは出来なかった。
<日本の切り札 櫻井勝之は1番ティで散る>
大会最終日を日本人で唯一アンダーパーで迎え、張、マクリーンとともに最終日最終組でスタートするはずだった櫻井。
プロになってから初めての予選通過が最終日最終組。きっと大きな プレッシャーをかかえていたにちがいないが、それがティショットで形となってしまった。
3人のトップを切って放ったティショットを打つと、櫻井はすぐにクラブから手を離し、ボールは左のOBゾーンに消えていってしまった。マクリーン、張がティショットを打って、沈黙のなかで再び暫定球を打った櫻井のボールはまたも左のOBゾーンへ。
首位から4打差、タフなコンディションとなった最終日、十分に優勝を狙えるポジションだったが、櫻井の優勝争いは、わずか1番ティで終わってしまった。
しかし、筋力トレーニングの成果は、確実に結果となってでてきている。
東建ホームメイトカップとつるやオープンに主催者推薦で出場を予定し ており、この経験をツアーでぶつけてもらいたい。