2026年 東建ホームメイトカップ

どん底から立ち上がった“あしたのジョー” 青木尉が5年ぶりツアーで4アンダー「67」発進

2026/04/09 15:19
“あしたのジョー”青木尉が5年ぶりツアーで好発進(C)JGTOimages

◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 初日(9日)◇東建多度CC名古屋(三重)◇7090yd(パー71)◇曇り(観衆1955人)

青木尉(あおき・じょう)はシビれていた。「手は震えなかったですが、かなり緊張しました」。国内開幕戦初日の出だし10番のティショットでフェアウェイをとらえ、パー発進して落ち着いた。11番は左バンカーから9番アイアンで1.5mへ、12番(パー5)はガードバンカーから3打目を3mにつけて連続バーディ。17番(パー5)はグリーン左ラフから15ydのチップインイーグルを決めて波に乗った。後半を2バーディ、2ボギーにまとめて4アンダー「67」はツアー自己ベストどころか、初のアンダーパーだ。

2021年「日本プロ選手権」以来5シーズンぶりのツアー出場を「前回は2022年の…」と勘違いするほど久々だった25歳は、順風なゴルフ人生じゃない。鹿児島で生まれ、熊本・秀岳館高のジュニア時代に1度だけツアー出場(18年のRIZAP KBCオーガスタ)した。福岡で研修生になり、松永公比呂プロに師事して19年にプロ転向したたたき上げだ。

「日本プロ」出場後からドライバーに悩み続け、スコアメークできずにQTで2次、3次落ちが続いた。復調のきっかけは、昨年7月に愛用していたドライバーのヘッドが割れたこと。「日本プロ」時に使っていたピンのドライバーを試してみようと「G440 MAX」を手にした。「僕はスピン量が少なくて、低いチーピンのミスが出て、それを嫌がって…という悪循環だったのが、スピンが入って球が上がることで助かるようになったんです」。ドライバーが安定するとパーオン率も上がってチャンスも増える。同年のQTで初めてファイナルに進出すると8位になり、今季ツアー前半戦の出場権を手にした。

名前は「尉」と書いて「じょう」と読む。漫画「あしたのジョー」が好きな父勝彦さんと母由美子さんによる命名で、当初は当時のカリスマボクサー辰吉丈一郎からいただくプランもあったが、名字とのつながりを考えて「ジョー」に落ち着いたという。

本人はボクシングにさして興味もなければ、両親に「読め!」と言われた「あしたのジョー」すら読んでいない。「でも、メディアの人に覚えてもらえるのはいいですね」。24年のQTで1次落ちした時には“第2の人生”も考えた男が通算3試合目のツアー競技で初の予選通過へ。ジョーは立ち上がった。(三重県桑名市/加藤裕一)

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