賞金トップ中島啓太「今週も優勝を」 追う金谷拓実は“2つの逆転”に照準
◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 事前情報(8日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)
来たる11月13日(月)、今大会終了後の日本ツアー賞金ランキング1位の選手は、来季のPGAツアーと下部コーンフェリーツアーの出場権をかけた12月の最終予選会(フロリダ州TPCソーグラス)に直接参加できる。前週の「マイナビABCチャンピオンシップ」で優勝した中島啓太はトップに再浮上して、この節目の一戦を迎えた。
シーズン3勝目は大会前から感じていた復調傾向を、すぐに結果に体現できたのが自信につながった。「今週も優勝を目指したい」と言い切れる。昨年、35位に終わった大会に向けても「不調でギリギリで予選を通過した悔しい思いがある。ミスショットのイメージはきょうもあって消えていない。ティショットでかなりミスをしたのでリベンジしたい」と冷静さをキープしながら気持ちは勢いづくばかりだ。
賞金王獲りへもアクセルを踏み込みたい中島だが、やはり安心できないのは好敵手の存在に他ならない。ランク2位に後退した金谷拓実は今週の「三井住友VISA太平洋マスターズ」(2019年)、次週「ダンロップフェニックス」(2020年)でいずれも優勝経験がある。
「なるようにしかならない。自分らしいプレーをして頑張るしかない」と、金谷は目の前の一打に集中するだけ。御殿場での優勝は、最終予選会への“逆転出場”の願いをかなえ、その先の目標にも再び近づける。
「(中島とは)ずっとアマチュアの時から一緒に行動してきた。プレーも素晴らしいし、日頃のゴルフに対する姿勢、志を高く持ってやってきたのを見ている。彼とこうしてプロになっても争えるのはうれしいし、残り4戦で逆転して賞金王を目指していきたい」。ジュニア時代からのトップ同士の争いも最終局面。せめぎ合いから目が離せない。(静岡県御殿場市/桂川洋一)