2022年 HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP

キーワードは「集中」 出水田大二郎が大坂なおみの元コーチから学んだこと

2022/10/30 07:15
「64」で7位浮上。今季初のトップ10入りを目指す

◇国内男子◇HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP 3日目(29日)◇PGM石岡ゴルフクラブ(茨城)◇7039yd(パー70)

19位から出た出水田大二郎が7バーディ、1ボギー「64」で回り、通算11アンダー7位に浮上した。

出だしの1番で3mのパットを沈めてバーディ発進を決めると、パー5の5番でも2オン2パットで着実にスコアを伸ばした。9番でも5mのバーディパットを決め、12番からは3連続でバーディを奪取。16番でもバーディを重ねて上位に食い込んだ。「ドライバーもショットも安定していてパッティングもいい感じだったので、危なげなく」とうなずいた。

今季は18試合に出場して6月「BMW 日本ツアー選手権森ビル杯」の11位が最高でトップ10入りなし。浮上のきっかけがつかめずに苦しいシーズンを過ごしていたが、「今は落ち着いた気持ちでプレーできている」と話すその理由は、前週から読み始めた一冊の本にあった。

テニスの大坂なおみ選手のコーチをかつて務めていたサーシャ・バイン氏の著書にヒントを見つけ、「呼吸と、ターゲットに対してフォーカス(集中)するということにトライしているのが非常にうまくハマっている」。ショット後はキャディやほかの選手と話をするなど、オンとオフの切り替えを意識して取り組んでいる。「良い内容が多すぎて(目印として)ページの端を折っていったら半分くらい折れてしまった」と笑みを浮かべた。

好調の理由は一冊の本にあった

「打つ時に、今まではなんとなく構えて、しっくりこないままなんとなく打ってミスをすることがあった」とショット前のルーティンにも小さな変更を加えた。従来は飛球線の後ろに立ち、クラブをグリップしてからアドレスに入っていたが、「それだと手が(視界に入って)邪魔になってイメージが出ないのでやめたら、だいぶ変なミスが減った」と効果を実感する。競技は違うが、同じアスリートとして考えが通じる点は多いという。

首位とは4打差。今季初のトップ10入りをかけた1日となるが、「きょうと同じことをするだけ。周りは気にせずに集中して。緊張すると思うけど、呼吸もしっかり意識してやっていきたい」。最終日もいつも通りの自分で戦い抜く。(茨城県小美玉市/内山孝志朗)

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