2022年 日本プロ

“史上初”へラストチャンス 久常涼が描く10代国内メジャーV→海外進出

2022/08/04 19:55
持ち味の1Wを武器に国内メジャーの頂点を狙う

◇国内メジャー◇日本プロゴルフ選手権 初日(4日)◇グランフィールズCC(静岡県)◇7219yd(パー71)

19歳の久常涼がシーズン開幕から背負い続けてきた快挙への期待。“リミット”となる9月9日の誕生日は約1カ月後に迫ってきた。石川遼ハン・ジュンゴン(韓国)、松山英樹が成し遂げてきた日本ツアーの10代優勝。その3人でも届かなかった10代での国内メジャータイトル挑戦は今大会がラストチャンスとなる。

5週間のオープンウィークは若者らしく精力的にゲームをこなした。JOYXオープン、中部オープン、北陸オープンといったツアー外競技、さらに広島でも2試合を戦った。試合勘をキープしたまま今大会に乗り込み、前半15番ではイーグルを奪った。セカンドは残り110ydのラフからだったが、グリーンを縦長に使える好アングル。56度のウェッジで手前5、6ydに落とし流し込み、「すごく良いショット。入るラインまでしっかり見えた」とうなずいた。

トップと2打差の4アンダー暫定7位発進。「松山さんやいろんな先輩方、中島啓太くんも、多くの偉業を成し遂げている。そういう姿も見させてもらっているので、自分もあわよくばできれば良いですけど、簡単ではないと思う。のんびり頑張ります」と笑ったが、国内メジャーにしかない優勝特典はこの上ないモチベーションとなっている。

2ボギーはいずれも3パット。ショットは好調

「5年シードをいただいて、海外でプレーしたい。それが一番、理想のプラン」。念頭にあるのは、今月17日がエントリー締切となるDPワールドツアー(欧州ツアー)の出場権をかけた予選会。賞金ランク20位以内から出場を希望する上位3人が、いきなり11月のファイナルステージに進むことができる。

4月にはファイナルステージの会場で行われた欧州ツアーに強行日程で参戦したほどの海外志向。現在の賞金ランク15位では、ファイナルから挑めるか上位選手の動向次第。それでも念願の初優勝となれば、一気に道は開ける。(静岡県三島市/亀山泰宏)

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