国内男子ツアーで期待の若手 清水大成と石坂友宏の目標とは
学年は1つ違うが、ともに1999年生まれ、初シードを獲得した22歳の2人が12月オフのゴルフイベントに笑顔で参加した。清水大成と石坂友宏。ことしは「まずは優勝」と意気込む2人の課題と大きな目標とは-。
2020年10月にプロ転向した清水。21年のルーキーイヤーは賞金ランキング53位。「調子が悪い時期が2カ月あった」といい、リランキングで後半戦出場が限られるなか、10月「日本オープン」で7位に入って、初シードは「ほぼほぼ大丈夫だろう」と安堵したという。
日大ゴルフ部出身で、「新・日大三羽烏」のひとり(あとの2人は桂川有人と木村太一)。ジュニア時代は時松隆光が師事した篠塚武久氏の指導を受け、時松と同じくベースボールグリップで知られる。
「高校時代は(1W平均飛距離が)260ydぐらいで、これじゃだめだなと、どうにか距離を伸ばそうとバットを握力がなくなるまで振りまくった」。大学では300ydを飛ばすようになり、昨季のドライビングディスディスタンスは294.94yd(16位)の飛ばし屋だ。
今でこそバットは握らないが、飛ばしのコツは「振りまくること」とか。ただ、ティショットがシーズン終盤に曲がったのが課題で、1WをテーラーメイドのSIMからキャロウェイのエピック MAXに替えるなどして修正を急ぐ。
「耐」の一字だった21年を経て迎えた22年。1月17日には23歳になる。ツアー優勝という目標の先に、米ツアーの予選会も視野に入れている。
一方、石坂は20-21年シーズンは賞金ランク17位で初シードを獲得した。金谷拓実にプレーオフで敗れた20年「ダンロップフェニックス」、21年「マイナビABC選手権」と2度の2位を含めトップ10入り8度。「欲をいえば優勝したかった」と言いながらも、「結果的にシードを獲れて、1年1年成長していると思う」
9月に「本当にこの先ゴルフができるのか、というぐらいの痛み」というギックリ腰を発症し、試合に影響があったことを考えれば、納得のいくシーズン。ただ、いまも痛みがあるといい、今オフは「体のケアと柔軟性が一番大事。そこを積極的にやっていく」と話す。
昨季パーオン率が62.960で全体73位など改善点はあるが、成績以上に1年を通じて「人との出会い」に感謝する。今年から2つのスポンサー契約を結ぶことも決まったという。また、まずは1勝という先に見据える目標が賞金王だ。さらに、「男子ツアーは人気がないといわれる中、ジュニアの子供たちに元気を与えたい」と大きな志も抱く。