ふたりで一緒に…池村寛世の海外志向のきっかけ
2021/11/04 07:27
◇国内男子◇マイナビABCチャンピオンシップ 事前情報(3日)◇ABC GC(兵庫)◇7217yd(パー72)
下積みの長かった選手が初優勝を挙げた後、実感がわくのは賞金や祝福メッセージ、メディアでの取り上げられ方だけではない。続く試合からの“扱いの違い”にも驚く。前週、涙のツアー初タイトルを手にした池村寛世は今大会の予選ラウンドを今平周吾、小平智と回る。一気に注目組に格上げされたことがうれしい。
「練習ラウンドのときから(試合で)誰と回るんだろう…と思っていた」という池村はワクワクが止まらない。「小平さんや周吾さん、(石川)遼さんといった選手とは、予選ラウンドで同じスコアだった時に(決勝ラウンドで)、一緒に回れる!という感じだったので」。26歳にとっては、直近2シーズンで賞金王の今平はもちろん、ツアーに定着したここ最近はPGAツアーを主戦場にしてきた小平も見上げる先輩だ。
将来は「アメリカでプレーしてみたい」と言う。それは多くの男子プロの若かりし頃からの夢であるようで、池村が海の向こうを意識したのは最近だった。
優勝時にキャディを務めたガールフレンドの坂口琴音さんは海外志向があるそうで、交際から数カ月して語学留学のためセブ島に渡った経験がある。帰国後にスポットでバッグを預けてプレーしていると、ふとした時に外国人選手と親しげに会話しているではないか…。
転戦に帯同してくれる琴音さんは朝食も夕食もつくってくれる頼もしい存在だ。以前は毎朝コンビニエンスストアに寄っていた食生活も変わってきた矢先の初優勝。今週は琴音さんがバッグを担ぐわけではないが、ふたりの将来のためにも、ここでひと息つくわけにはいかない。(兵庫県加東市/桂川洋一)