男子ツアーも席巻しちゃう? 木下稜介がキャディ初起用する恩人
2021/06/24 06:30
◇国内男子◇ダンロップ・スリクソン福島オープン 事前(23日)◇グランディ那須白河ゴルフクラブ (福島)◇6961yd(パー72)
「コーチ業はいいけど、キャディ業はどうか分からないですよ」。木下稜介は初めてキャディに起用する奥嶋誠昭コーチの方を見やりながら、茶目っ気たっぷりに笑った。昨年出会い、3週前の「日本ツアー選手権 森ビル杯」で初優勝をつかむ道を示してくれた恩人だ。
コロナ禍でサポートスタッフの入場が制限されるケースもまだまだ多く、コーチであってもトーナメント会場でじっくり見てもらえる機会は意外と少ない。スケジュールを踏まえてのタッグは、結果として悲願を達成した直後に実現することになった。
「いきなりプレッシャーをかけられましたよ。『3位、優勝、優勝と来てるから…』って」。指導する稲見萌寧や高橋彩華のキャディをスポットで務めた女子ツアーの試合で好成績を連発している奥嶋氏のジョークに苦笑い。「でも、すごいっすよね」と素直なリスペクトも湧いてくる。
コーチからは「ショットは良い感じ」と太鼓判を押された。2週のオープンウィークを挟んでも自らの持ち味は好調をキープしているだけに、キーとなるのはパッティング。コースチェックの後は練習グリーンでパターマットを使ってストロークを入念に確認した。
「海外で戦うためにすべての精度を上げたいし、飛距離ももっと伸ばしたい。これから全部の精度を上げるためにコーチと相談して取り組んでいます」。今週得られる一打一打の詳細なフィードバックも、進化の糧になる。(福島県西郷村/亀山泰宏)