2021年 日本ツアー選手権森ビル杯

みんなにダサいと言われても…大岩龍一がガッツポーズを連発する理由

2021/06/05 19:52
大岩龍一はガッツポーズで自らを鼓舞しながら初優勝を狙う

◇国内メジャー◇日本ツアー選手権 森ビル杯 Shishido Hills 3日目(5日)◇宍戸ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇7387yd(パー71)

この日何度目のガッツポーズだったか。最終18番をバーディで締めくくった大岩龍一は力強く拳を振った。

「パターが良すぎる。『これも入るんだ、これも入るんだ』みたいな」。前半に積み重ねた6バーディのうち、5~6mを沈めたのが3ホール。ミドルパットがカップに消えるたびに見せたアクションは、「この調子が続いてくれれば」と自らに言い聞かせて鼓舞するため。「みんなにはダサいと言われます」と笑わせたが、この日のベストスコア「65」は最後まで自信を持ち続けた結果だった。

「誰よりもパターを練習する」。高校1年の秋から師事する谷将貴コーチとの約束だ。「昔から、僕はパターが下手くそだったので」。4種類ほどのドリルを完了するまで帰ることは許されない。「パパッと終わるときは1時間くらい。4、5時間くらい終わらないこともある」。愚直な積み重ねは、苦手意識を抱いていたグリーン上で結果になって表れている。

当地では日大の先輩で茨城出身の星野陸也と練習することも多かった。「いつもここで陸也さんにボコボコにされてきました(笑)」というラウンド経験も生かし、初優勝へ首位と4打差の2位タイにつけた。「4打差は結構遠いと思うけど、コースがかなりタフで、(最終日は)ピンポジションも難しくなる。難しいからこそ、チャンスがあるのかな」。23歳がプロ10戦目で初の最終日最終組に飛び込む。(茨城県笠間市/亀山泰宏)

2021年 日本ツアー選手権森ビル杯